犬の腎臓超音波検査は、腎臓の構造と機能を評価するための重要な診断方法です。病変の発見や疾患の段階把握に役立ちます。



すぐに病院を受診すべきサイン
犬が突然食欲を失い、嘔吐を繰り返したり、尿がほとんど出なくなったり、腹部が膨らんだりする場合は、すぐに病院へ連れて行ってください。これらは急性腎障害や腎機能の急激な低下の兆候である可能性があります。早期の治療が生存率を高める上で極めて重要です。

| 項目 | 段階 | 主な症状 | 主な検査 | 主な治療方針 |
|---|---|---|---|---|
| 軽症 | 尿量の増加、飲水量の増加 | 血液検査で異常、超音波は正常 | 定期検診 | 食事管理、水分補給 |
| 中等度 | 食欲低下、疲労感、体重減少 | 血液検査で異常、超音波で病変を発見 | 超音波、尿検査 | 薬物治療、特別療法食、輸液治療 |
| 重度 | 嘔吐、下痢、無気力、尿が出ない | 血液検査で重度の異常、超音波で病変の拡大 | 超音波、血液、尿検査 | 入院治療、輸液、抗生物質、重症の場合は透析など腎代替療法を検討 |
疾患の段階によって治療方針が異なるため、正確な診断が不可欠です。


特定の犬種は腎臓疾患によりかかりやすい傾向があります。
テリア系、特にケーン・テリアやウェスト・ハイランド・ホワイト・テリアでは、遺伝性多嚢胞腎(PKD)が報告されている犬種です。ラブラドール・リトリバーでも、超音波検査で腎臓の病変が確認された例があります。このように、一部の犬種は遺伝性や家族性の腎臓疾患の素因を持つ可能性があるため、定期的な健康診断が重要です。犬種の特徴に合わせたケアプランを獣医師と相談して立てることをお勧めします。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Langston, C.E. et al. (2023) Small Animal Critical Care Medicine, 3rd Edition. Elsevier.
[2] The Cat, Clinical Medicine and Management, 2nd Edition (2022). Elsevier.
[3] Plumb's Veterinary Drug Handbook, 9th Edition (2021). Wiley.