犬のリンパ管拡張症は、小腸のリンパ管が拡張し、タンパク質が腸管へ漏れ出してしまう消化器疾患です。低脂肪食と薬物療法による長期的な管理が必要です。


すぐに救急外来を受診すべきサイン
次のいずれか該当する場合は、すぐに動物病院の救急外来を受診してください。呼吸困難(腹水や胸水によって肺が圧迫される可能性があります)、24時間以上食べ物や水を全く摂取できない場合、腹部が急激にひどく膨張した場合、極度の無気力や倒れ込みを伴う場合です。リンパ管拡張症の合併症は急速に進行する可能性があります。


かかりやすい犬種と再発予防の注意点
マルチーズ、ヨークシャー・テリア、ソフトコーテッド・ウィートン・テリア、ノルウェー・ルンデフンド、ロットワイラーは、原発性リンパ管拡張症に関連して特に知られている犬種です。これらの犬種を飼育されている方は、慢性の下痢が繰り返される場合、単なる腸炎と見なして見過ごさず、まずは血液中のタンパク質(アルブミン・総タンパク)の数値検査を受けてみてください。タンパク質消失性腎症(PLN)を合併している場合もあるため、尿検査も併せて受けることをお勧めします。完治が難しく、生涯にわたる管理が必要なケースが多いため、症状が安定した後でも定期的な健康診断を欠かさないようにしてください。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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