メインクーンは肥大型心筋症、多嚢胞性腎疾患、股関節形成不全などの遺伝性疾患のリスクが高い大型猫種です。飼い主さんが事前に知っておき、ケアすべき5つの主要な疾患をまとめました。


このようなサインが見られたら、すぐに動物病院へ
メインクーンで次の兆候が見られた場合は、肥大型心筋症や血栓症を疑い、直ちに救急受診してください。 • 普段よりも速く荒い呼吸(1分間に40回以上) • 口を開けてハアハアと息をする開口呼吸 • 突然の後ろ足のマヒや冷たさ(動脈血栓の疑い) • 活動中に突然倒れる、または失神 • 歯ぐきが白っぽくなったり、青白くなったりする 後ろ足のマヒは、心臓から剥がれた血栓が足の動脈を塞いでいる状態であり、時間が経つほど回復が難しくなります。
| 項目 | 肥大型心筋症 | 多発性嚢胞腎 | 脊髄性筋萎縮症 |
|---|---|---|---|
| 主な検査 | 心臓超音波+MYBPC3遺伝子検査 | 腹部超音波+PKD遺伝子検査 | 遺伝子検査 |
| 推奨開始時期 | 満1歳 | 生後6~12か月 | お迎え直後 |
| 再検査の周期 | 年に1回 | 1~2年に1回 | 1回で十分 |
| 発症しうる年齢 | 1~10歳 | 3~7歳で腎不全が進行 | 生後3~4か月から |
獣医内科学・循環器学の教科書の推奨基準

譲渡・繁殖前に必ず確認すべき事項
メインクーンをお迎えしたり、繁殖を検討したりする場合は、必ず親猫の遺伝子検査結果を確認してください。 • MYBPC3の陰性/陽性の有無 • PKDの遺伝子検査結果 • 親猫の心臓エコー検査の記録 信頼できるブリーダーは、検査結果を透明に公開しています。結果の提示を拒否したり、曖昧な回答を返したりする場合は、遺伝性疾患のリスクがそのまま猫に受け継がれる可能性があるため、慎重な判断が必要です。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
シェア
[1] Textbook of Cardiovascular Medicine in Dogs and Cats - Hypertrophic Cardiomyopathy in Cats
[2] The Cat: Clinical Medicine and Management, 2nd Edition - Feline Cardiomyopathies
[3] Meurs KM et al., A cardiac myosin binding protein C mutation in the Maine Coon cat with familial hypertrophic cardiomyopathy, Human Molecular Genetics, 2005
[4] Fyfe JC et al., An ~140-kb deletion associated with feline spinal muscular atrophy in Maine Coon cats, Genomics, 2006