ジャック・ラッセル・テリアは、スムース、ブロークン、ラフの3種類の毛質によってグルーミング方法が全く異なります。毛質別のブラッシング頻度、ハンドストリッピング、皮膚ケア方法までを一度にまとめました。

| 項目 | スムース | ブロークン | ラフ |
|---|---|---|---|
| ブラッシングの頻度 | 週2〜3回 | 週3〜4回 | 週4〜5回 |
| 重要な道具 | ラバーブラシ | スリッカー+ピンブラシ | ストリッピングナイフ |
| ハンドストリッピング | 不要 | 部分的に必要 | 8〜12週に1回 |
| シャンプーの頻度 | 月1回 | 月1〜2回 | 月1回 |
| 換毛の程度 | 非常に多い | 多い | 普通 |
個体差があるので、うちの子の皮膚の状態に合わせて調整しましょう


ジャック・ラッセル・テリアのグルーミングで絶対にやってはいけないこと
ラフコートやブロークンコートの犬をバリカンで短く刈り込む「サマーカット」は避けてください。ワイヤーヘアは一度刈ると、再び生え揃うのに6ヶ月から1年ほどかかります。また、毛質が綿毛のように柔らかくなり、紫外線や外部の刺激から皮膚を守る機能が弱まってしまいます。さらに、ジャック・ラッセル・テリアは皮膚欠損に関連する遺伝的素因が報告されている品種であるため、無理な美容処理そのものが負担となる可能性があります。
ジャック・ラッセル・テリアの品種特有の注意点
ジャック・ラッセル・テリアは、獣医皮膚科の教科書において「皮膚欠損」に関連する遺伝的素因が報告されている品種として分類されています。また、ジャック・ラッセルを含む小型犬では、虚血性皮膚症(血管炎)が比較的頻繁に報告され、中には予防接種部位の周囲に局所的な脱毛や痂皮(かさぶた)として現れるケースもあります。ただし、アトピー性・接触性・脂漏性皮膚炎がジャック・ラッセル・テリアで平均より多いという点は、教科書の好発品種リストで明確に確認できないため、特定の疾患を断定するよりも、普段から皮膚の状態を継続的に観察し、異常が見られた場合は獣医師に相談することをお勧めします。毛質のケアだけでなく、食事や環境の管理にも気を配り、新しいシャンプーや美容製品を使用する際は、まず体の一部でテストしてから24時間皮膚の反応を観察してください。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Jackson HA, Marsella R. BSAVA Manual of Canine and Feline Dermatology, 4th Edition. BSAVA Publications, 2021
[2] Lloyd DH, Patel A. Structure and function of the skin. BSAVA Manual of Canine and Feline Dermatology, 2012
[3] Miller WH, Griffin CE, Campbell KL. Muller and Kirk's Small Animal Dermatology, 7th Edition. Elsevier Saunders, 2013