メインクーンの多指症の定義と遺伝的要因、足指や爪のケア方法、そして病院を受診すべきサインまで、飼い主さんが知っておくべき重要なポイントをまとめました。


このような兆候が見られたら、動物病院へお越しください。
多趾症そのものは緊急性が高いものではありませんが、余分な指によって引き起こされる合併症については、早めの確認が必要です。指の間を頻繁に舐めたり、跛行が見られたり、指の間が赤く腫れて滲出液が出ている場合、あるいは爪が肉に食い込んでいる場合は、すぐに動物病院を受診してください。特に余分な指の爪は床に接触しないため、自然な摩耗が難しく、内側に巻き込んでしまうケースが頻繁に報告されています。

メインクーンの飼い主さんが一緒に気をつけるべき遺伝性疾患
多指症そのものよりも、メインクーンが特に注意すべき遺伝性疾患があります。肥大型心筋症(HCM)は猫で最も一般的な心筋疾患であり、メインクーンではMYBPC3遺伝子のA31P変異との関連が高いと報告されています。ただし、この変異はメインクーンのHCM症例の約34〜40%でしか確認されず、変異を片方の染色体のみで保有している場合、4〜5歳以前の発症リスクは低い傾向にあるため、検査結果一つだけで安心したり断定したりするのは難しいと言えます。多指症とは直接的な関連はありませんが、メインクーンの飼い主さんは、ガイドラインの推奨に従い、遺伝子検査と毎年の心臓エコー検査を併せて検討することをお勧めします。特に繁殖目的や高リスク群に該当する場合は、定期的な心臓評価が推奨されます。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Lange A et al., Hemingway Mutant LMBR1 Causes Polydactyly in Maine Coon Cats, 2014
[2] The Cat: Clinical Medicine and Management, 2nd Edition
[3] Hartwell S., Polydactyl Cats - History and Genetics, 2020