ブリティッシュショートヘアで最も多い遺伝性腎臓病である多嚢胞腎(PKD)の発症原因、早期診断法、そして生涯にわたるケアの重要なポイントを、飼い主さんの視点に立ってまとめました。


このような症状が見られる場合は、24時間以内に動物病院を受診してください。
元気がなくなり、24時間以上水や餌を拒否したり、尿量が急に減って口からアンモニアの匂いがしたりする場合は、急性腎障害の可能性があります。既存のPKD(多嚢胞腎)が急激に悪化した場合ですので、直ちに動物病院の救急外来で腎機能の数値(BUN・クレアチニン・SDMA)の検査が必要です。
| 項目 | 遺伝子検査 | 腎臓超音波 |
|---|---|---|
| 推奨時期 | 幼い子猫の時期に1回 | 生後16週以降に定期的に |
| 正確度 | 変異保有の有無の確定に活用 | 16週で約75%、36週で約91%(年齢を重ねるほど向上) |
| 検査方法 | 綿棒/血液 | 腹部超音波 |
| 再検査の必要 | False | True |
| 主な活用 | 保因者(変異保有)の有無の確定 | 嚢胞の数・大きさなど進行度のモニタリング |
遺伝子検査で変異を確認し、超音波で進行度を追跡するのが標準的な診断の流れです。

繁殖を予定されている方は、必ずご確認ください。
PKD変異が確認された個体は繁殖から除外することが、責任ある繁殖の基本原則です。教科書でも、遺伝子検査と選択的な繁殖を通じてこの疾患を徐々に減らしていくことができると説明しています。常染色体優性遺伝であるため、片方の親が陽性でも猫に変異が伝わる可能性があるため、里親として迎える前に親猫のPKD検査結果を直接確認することが最も安全です。責任あるキャットブリーダーは通常、検査結果を先に公開していますので、検査証明を依頼して確認してみてください。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Ettinger SJ, Feldman EC, Cote E. Textbook of Veterinary Internal Medicine, 8th Ed. — Chapter on Polycystic Kidney Disease in Cats
[2] Lyons LA et al., Feline polycystic kidney disease mutation identified in PKD1, Journal of the American Society of Nephrology, 2004
[3] Nelson RW, Couto CG. Small Animal Internal Medicine, 6th Ed. — Chronic Kidney Disease chapter
[4] International Cat Care, Polycystic Kidney Disease (PKD) in Cats — Breed Health Guideline