ラグドールは、肥大型心筋症(HCM)の遺伝子変異が比較的多い品種です。生後1歳から始まり、生涯にわたって定期的に受けるべき心臓エコー検査のスケジュールと費用基準についてご案内します。


| 項目 | 検査項目 | 周期 |
|---|---|---|
| 生後2~6か月 | 遺伝子検査(MYBPC3) | 1回 |
| 生後12か月 | 初回の心臓超音波+聴診 | 1回のベースライン |
| 1~6歳 | 心臓超音波+聴診 | 毎年1回 |
| 7歳以上 | 心臓超音波+血圧+NT-proBNP | 毎年1回 |
| 変異ホモ接合/家族歴 | 心臓超音波 | 6か月に1回 |
高リスク群は担当獣医師の判断により周期がさらに短くなることがあります
この兆候が見られた場合は、健診の予定に関わらず、すぐに動物病院へお越しください。
定期検診を受けている場合でも、次のような症状が見られたら、すぐに動物病院へ連れて行ってください。口を開けてハァハァと呼吸している、呼吸数が1分間に40回を超えている(睡眠中に測定)、突然後ろ足が麻痺したり冷たくなったりする、歯ぐきや舌が紫色に変わる、食欲が急になくなり隠れてしまう場合などです。特に後ろ足の麻痺は、心臓でできた血栓が血管を詰まらせたサインである可能性があり、分秒を争う緊急事態です。


繁殖・里親募集の際は必ずご確認ください
ラグドールを迎え入れたり購入する際は、必ず親猫のMYBPC3遺伝子検査結果を確認してください。責任あるブリーダーは、変異ホモ接合体どうしを交配せず、検査結果書を公開しています。遺伝子検査の実施履歴がない、または結果を見せないところからは譲り受けない方が安全です。すでにラグドールを飼っている場合は、検査履歴がなくても今から検査を始めていただければ問題ありません。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
シェア
[1] Textbook of Cardiovascular Medicine in Dogs and Cats - Hypertrophic Cardiomyopathy chapter
[2] Small Animal Critical Care Medicine, 3rd Ed - Feline Cardiomyopathy Classification
[3] Meurs KM et al., A substitution mutation in the myosin binding protein C gene in ragdoll hypertrophic cardiomyopathy, Genomics, 2007