フレンチブルドッグの半脊椎奇形について、その定義、好発部位、直ちに動物病院を受診すべきサイン、診断・治療の選択肢、そして生涯にわたる脊椎ケアのチェックリストを、獣医学の教科書を根拠にまとめました。


この兆候が見られた場合は、24時間以内に動物病院を受診してください。
次のいずれかの症状が見られる場合は、脊髄損傷が進行している可能性があります。時間が経つと後遺症が永久に残る恐れがあるため、24時間以内に神経治療のできる病院へ連れて行く必要があります。第一に、後ろ足を引きずったり、突然立ち上がれなくなったりします。第二に、排尿・排便を認識できず漏らしてしまいます。第三に、つま先を挟んでも反応しません。第四に、背中が弓なりに曲がり、触ると悲鳴を上げます。第五に、発作を伴います。
| 項目 | 無症状~軽度 | 中等度 | 重度 |
|---|---|---|---|
| 主なサイン | 時々ジャンプを避ける | 歩行異常・断続的な痛み | 麻痺・失禁 |
| 一次治療 | 環境管理・体重管理 | 抗炎症薬・鎮痛薬+厳格な安静 | 減圧手術を検討 |
| 安静期間 | 生涯にわたる環境管理 | 獣医師の指示に従った厳格なケージ安静 | 手術後リハビリまで数週間の安静 |
| 再発・予後 | おおむね良好 | 安静を守るかどうかに左右されます | 早期手術なら予後良好、慢性・重度になるほど回復が遅くなります |
神経外科の教科書の一般原則に基づく大まかなガイドです。具体的な治療と安静期間は画像検査の結果で決定します。

遺伝性疾患であることをお忘れなく
半椎骨奇形は、品種特性に関連する先天性の脊柱変形であり、同じ血統内で類似した形で現れることがあります。新しい犬を迎える予定の場合は、可能であれば親犬の脊柱X線检查结果を確認することをお勧めします。すでに暮らしているフレンチブルドッグの場合は、幼少期に一度脊柱画像を撮影して基準値を記録し、その後も獣医師と相談しながら定期的に脊柱の状態をチェックすることをお勧めします。併発しやすい「犬の膝蓋骨脱臼の管理法」もあわせてご確認ください。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Englar R.E., The Veterinary Workbook of Small Animal Clinical Cases, Case 41 (Brachycephalic Breeds), Wiley-Blackwell
[2] Schaer M. & Gaschen F.P., Clinical Medicine of the Dog and Cat, 4th Edition, Chapter 14 (Intervertebral Disc Disease), CRC Press
[3] Bertram S. et al., Congenital Vertebral Malformations in Brachycephalic Screw-Tailed Dog Breeds, Veterinary Journal, 2018