ジャック・ラッセル・テリアの年齢別定期健診スケジュールと、品種特有の疾患チェックポイントをまとめました。膝蓋骨・眼・心臓の検査時期を一目で確認できます。

| 項目 | パピー期(0〜12か月) | 成犬期(1〜7歳) | 老齢期(8歳以上) |
|---|---|---|---|
| 検診の頻度 | 月1回 → 四半期ごと | 年1回 | 6か月に1回 |
| 基本の身体検査 | True | True | True |
| 遺伝子検査(PLL/運動失調) | 1回推奨 | 結果を保管 | 結果を保管 |
| 膝蓋骨の触診 | 6か月から | 毎年 | 検診ごと |
| BAER聴力検査 | 生後5〜6週 | 必要な時 | 必要な時 |
| 血液・尿検査 | 1歳時の基準値 | 年1回 | 6か月ごと |
| 心臓の聴診・心エコー | 基礎的な聴診 | 年1回の聴診 | 心エコーを推奨 |
検診の頻度は、個体の健康状態に応じて獣医師と調整しましょう

遺伝子検査は、必ず一度受けさせてあげてください。
ジャック・ラッセル・テリアは、原発性水晶体脱臼(PLL)や遺伝性アタクシアの保因者率が他の犬種よりも高い傾向があります。生涯に一度遺伝子検査を受けておけば、発症リスクを事前に把握でき、検診の間隔や運動の強度を適切に調整することが可能です。検査結果は写真でも構いませんので、大切に保管しておきましょう。病院を変更した場合でも、獣医師がその情報を参考にして適切な診療を行うことができます。

このような兆候が見られたら、定期健診とは別にすぐに動物病院へ!
以下の症状が見られた場合は、定期健診を待たずにすぐに動物病院を受診してください。 - 片足を急に持ち上げ、ぴょんぴょん跳ねるような動作を繰り返す場合(膝蓋骨脱臼の疑い) - 片目が急に充血し、目を開けられなかったり、瞳孔の色が変わって見える場合(水晶体脱臼・緑内障の疑い) - ぶらつきや頭部の震えが24時間以上続く場合(失調症・神経系異常の疑い) ジャック・ラッセル・テリアは痛みをあまり表に出さない傾向があるため、飼い主さんの観察が最も早い診断手段となります。

ジャック・ラッセル・テリアの飼い主が見過ごしやすい健康チェックのポイント
活動量が多く、小さな事故も起きやすい犬種ですので、定期健診以外にもチェックが必要な項目がございます。 - 散歩後、肉球や爪の間の傷を週1回確認 - ジャンプ後に跛行(足を引きずる様子)が1週間以上続く場合は膝蓋骨を再評価 - 突然の聴力低下(呼びかけに反応しない場合)にはBAER(脳幹聴性反応)の再検査を - 体重の変動が頻繁な場合は、甲状腺や副腎の検査も追加で検討 健診の合間に飼い主様から送っていただいた動画のワンシーンが、診断結果を大きく変えることも少なくありません。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Ettinger SJ, Feldman EC, Cote E, Textbook of Veterinary Internal Medicine, 8th Ed
[2] Tilley LP, Smith FWK, Blackwell's Five-Minute Veterinary Consult: Canine and Feline, 7th Ed
[3] Gough A, Thomas A, Breed Predispositions to Disease in Dogs and Cats, 3rd Ed