メインクーンは二重被毛を持つ大型の長毛種ですので、基本的には週に2〜3回のブラッシングと月に1回のシャンプーが必要です。毛玉やヘアボール、皮膚トラブルを予防するためのグルーミングの習慣をご紹介します。


| 項目 | ブラッシングの頻度 | おすすめの道具 |
|---|---|---|
| 背中・脇腹 | 週2〜3回 | スリッカーブラシ+メタルコーム |
| 胸・お腹 | 週3回以上 | メタルコーム(目の細かいもの) |
| 後ろ脚の内側 | 週3回以上 | メタルコーム+デマッティング道具 |
| しっぽ | 週2回 | スリッカーブラシ |
| お尻周りの衛生的な毛 | 随時確認 | はさみでトリミング(獣医師推奨) |
季節の変わり目(3〜5月、9〜11月)には、すべての部位で頻度を1.5倍に増やすとよいです
このような毛玉は、決して自宅で切らないでください。
毛玉が皮膚に強くくっついて取りにくい場合や、はさみで切ろうとしても皮膚との境目がはっきりしない場合は、決して無理に切らないでください。毛玉と皮膚を誤って区別すると、皮膚に深い傷を負わせてしまう恐れがあります。このような場合は、動物病院や専門のグルーミングサロンで電動バリカンを使って安全に除去してもらうのがおすすめです。毛玉の下にある皮膚が赤くなったり、滲出液(にじみ)が見られる場合は、細菌性皮膚炎(膿皮症)などの皮膚感染症が疑われるため、自己処理よりもまず診察を受けるのが安全です。逆に、円形脱毛症と鱗屑(りんせつ)、カサブタが同時に見られる場合は、皮膚糸状菌症(真菌性皮膚炎)の可能性があるため、この場合も診察を優先してください。

長毛猫の品種特有の注意点 — ヘアボールと皮膚糸状菌症
皮膚糸状菌症(リングワーム、真菌性皮膚炎)は、メインクーンだけでなく、すべての猫に発症する可能性があります。教科書的には特定の品種に特に多いという傾向は明確ではなく、むしろ若齢(特に猫)や体力が弱かったり、慢性疾患を抱えていたりする猫でよりよく見られます。主な感染経路は感染した動物との直接接触ですが、汚染された寝具・ブラシ・クリッパーなどの物品(媒介物)を介してうつることもあるため、道具の衛生管理も重要です。また、長毛種特有の性質として、グルーミング中に飲み込んだ毛が消化管にたまり、嘔吐や食欲不振などの不快感を引き起こすことがあるため、定期的にブラシで抜け毛を取り除いてあげると良いでしょう。円形の脱毛・鱗屑・かゆみが見られた場合は皮膚疾患の可能性がありますので、受診してください。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Little SE, The Cat: Clinical Medicine and Management, 2nd Edition, Elsevier, 2020
[2] Jackson HA, Marsella R, BSAVA Manual of Canine and Feline Dermatology, 4th Edition, BSAVA, 2021
[3] National Research Council, Nutrient Requirements of Dogs and Cats, National Academies Press, 2006