出産後の避妊手術は、子宮が完全に回復してから行うのが安全です。一般的には、授乳が終了してから2~3か月以降が推奨されます。

| 項目 | 犬 | 猫 |
|---|---|---|
| 手術適期の判断基準 | 授乳終了・乳腺回復・子宮収縮を獣医師が確認した後 | 授乳終了・乳腺回復・子宮収縮を獣医師が確認した後 |
| 時期の決定方法 | 身体検査と超音波で子宮収縮・残存物の有無を確認して決定 | 身体検査と超音波で子宮収縮・残存物の有無を確認して決定 |
| 次の発情前を推奨 | O | O |
| 早期避妊と乳腺腫瘍 | 初回発情(卵巣周期)前に実施すると乳腺腫瘍のリスク・重症度が低下 | 初回発情(卵巣周期)前に実施すると乳腺腫瘍のリスク・重症度が低下 |
正確な時期は個体の回復速度・授乳量・品種によって大きく異なります。決まった週数で判断せず、必ず獣医師の身体検査・超音波評価で決定してください。

このような場合は、すぐに動物病院へお越しください。
出産後の回復期に以下の症状が見られた場合は、避妊手術の時期を調整するのではなく、まず緊急の受診が必要です。 - 出産後2週間が経過しても、悪臭を伴う膣からの分泌物が続く - 発熱(普段より明らかに体温が上昇する)と食欲低下が同時に現れる - 乳腺が硬く腫れ上がり、赤く炎症を起こして痛みを示す - 犬・猫の世話ができず、元気がない これらは子宮蓄膿症や乳腺炎の可能性がありますので、避妊手術を行う前に治療が必要です。

犬や猫がまだ母乳を飲んでいる場合はどうすればよいでしょうか?
授乳中の去勢手術は推奨しておりません。授乳中の乳腺は血流が豊富で腫張しているため、術後の感染や鬱血のリスクが高く、麻酔や手術の負担も増大しやすいからです。さらに、授乳中は子宮や乳腺組織が回復前の状態にあるため、安全性が低下します。犬や猫が離乳食を開始し、完全に断乳して、母犬や母猫の乳腺が落ち着いて本来のサイズに戻った後に、獣医師と相談して手術日程を組むのが安全です。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Handbook on Field Veterinary Surgery, Ch19: Ovariohysterectomy in Canines and Felines
[2] The Cat, Clinical Medicine and Management, 2nd Edition — Neutering and Population Control
[3] The Dog Care Handbook, Things I Wish My Vet Had Told Me — Ovariectomy vs Ovariohysterectomy