不凍液(エチレングリコール)は、わずかでも摂取すると犬や猫の腎臓に致命的なダメージを与える有毒物質です。症状の段階別のチェックリストから、黄金時間、治療法、予防策までまとめました。


すぐに病院へ連れて行かなければならない場合
不凍液をなめた、あるいは食べた可能性がある場合は、症状がなくてもすぐに動物病院の救急外来を受診してください。特に猫の場合、摂取後3時間以内に解毒治療を開始することで、生存の可能性が高まります。犬も症状がなくても、できるだけ早く病院で治療を開始することが重要で、治療が早いほど予後が良くなります。「少しなめた程度だろう」と自分で判断せず、まずは病院へ行くことが正しい対応です。


猫の保護者様へ、特に注意していただきたい点
猫は犬に比べて不凍液中毒に対してはるかに脆弱です。問題となるのはエチレングリコールそのものではなく、体内で生成される毒性のある代謝産物であり、猫はごく少量を摂取しただけでも重症の急性腎不全や死に至る可能性があります。さらに、解毒剤(フォメピゾール)を効果的に使用できる時間は摂取後3時間以内と非常に短く、4時間経過してから治療を開始すると生存が極めて困難になります。室内で飼育している猫でも、ガレージを行き来したり、飼い主の靴や衣類に付着した不凍液を舐めたりする可能性があるため、冬場は外出後の靴とズボンの裾を必ず確認してください。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Blackwell's Five-Minute Veterinary Consult Clinical Companion, Small Animal Toxicology, 3rd Edition
[2] Schaer M., Clinical Medicine of the Dog and Cat, 4th Edition
[3] Plumb D.C., Plumb's Veterinary Drug Handbook, 10th Edition
[4] Norsworthy G.D. et al., Feline Emergency and Critical Care Medicine, 2nd Edition