猫のFLUTD(下部尿路疾患)の半数以上は、ストレスが主な原因である特発性膀胱炎(FIC)です。環境の改善(MEMO 7原則)と水分摂取量の増加は、抗生物質よりも効果的な核心的な治療法となります。


この症状の場合は、すぐに救急病院へお越しください。
オスの猫が排尿の姿勢は取っているのに、一滴も尿が出ない場合は尿道閉塞を疑う必要があります。尿道閉塞は時間との勝負となる命に関わる緊急事態ですので、24時間を待たず、症状に気づいた時点で直ちに動物病院へ連れて行ってください。オス猫は尿道が細いため、閉塞のリスクがより高くなります。トイレで苦悶の声を上げながら姿勢は取っているものの尿が一滴も出ない様子、硬く膨張した膀胱、食欲低下、嘔吐、そして力なくだらりと落ち込むような脱力感などが同時に見られる場合は、夜間や週末であっても24時間対応の緊急動物病院へ直ちに受診してください。


再発しやすい猫ちゃんがいるんです
肥満、室内での単独飼育、多頭飼育、神経質な性格の猫ほどFIC(猫特発性膀胱炎)の再発が頻繁になります。ペルシャやヒマラヤンなど、ストレスに敏感な品種もリスクが高いグループです。一度FICと診断された猫は、生涯にわたる環境管理が必要です。症状が消失しても、MEMOの7つの原則は継続して守ってください。再発の周期が次第に短くなってきた場合は、フェロモンディフューザーや抗不安薬の併用について、獣医師にご相談することをお勧めします。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Buffington CAT, Idiopathic Cystitis in Domestic Cats—Beyond the Lower Urinary Tract, Journal of Veterinary Internal Medicine, 2011
[2] Susan Little, The Cat: Clinical Medicine and Management, 2nd Edition, Chapter 35 Lower Urinary Tract Disease, Elsevier, 2024
[3] A Professional's Guide to Feline Behaviour: Understanding, Improving and Resolving Problems, CABI, 2020
[4] The Veterinary Workbook of Small Animal Clinical Cases, Case 18 Feline Idiopathic Cystitis, Wiley-Blackwell