猫の泌尿器ケア用フードは、下部尿路疾患(FLUTD)の管理において非常に重要です。結石の種類に応じて酸度やミネラルの調整が異なる5種類の療法食を比較・整理しました。

| 項目 | ロイヤルカナン ユリナリー SO | ヒルズ c/d マルチケア | ピュリナ UR St/Ox | ロイヤルカナン ユリナリー SO+CC | ヒルズ c/d マルチケア ストレス |
|---|---|---|---|---|---|
| 適用される結石 | ストルバイトの溶解・再発防止 | ストルバイト・シュウ酸を同時に | ストルバイト・シュウ酸を同時に | ストルバイト+ストレス性FIC | ストルバイト・シュウ酸+FIC |
| 目標尿pH | 6.0〜6.3 | 6.2〜6.4 | 6.1〜6.4 | 6.0〜6.3 | 6.2〜6.4 |
| マグネシウム制限 | 強い | 中程度 | 中程度 | 強い | 中程度 |
| ストレスケア | なし | なし | なし | トリプトファン・α-カソゼピン | L-トリプトファン |
| 推奨使用期間 | 溶解1〜3か月・生涯給与可能 | 生涯給与可能 | 生涯給与可能 | 生涯給与可能 | 生涯給与可能 |
メーカー公式ガイドに基づきます。実際の処方は、獣医師が結石の分析結果を見て決定します。


このような場合は、ご自身で判断してフードを変更しないでください。
結石の分析結果なしで「泌尿器用フードなら大丈夫だろう」と安易に切り替えると、かえって逆の種類の結石が増殖する可能性があります。特にシュウ酸カルシウム結石の猫に、ストルバイト溶解用の療法食を長期間与えると危険です。また、腎不全や心臓病などの他の疾患を抱える猫では、泌尿器用フードに含まれるナトリウムやリンの含有量が負担になることがあります。療法食は必ず獣医師と相談してから選び、6ヶ月に1度は尿検査を受けるのが安全です。


タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Fascetti AJ, Delaney SJ. Applied Veterinary Clinical Nutrition, 2nd Ed. Chapter on Urinary Disorders.
[2] Ettinger SJ, Feldman EC. Textbook of Veterinary Internal Medicine, 8th Ed. Feline Lower Urinary Tract Disease.
[3] Hand MS et al., Small Animal Clinical Nutrition, 5th Ed. Chapter 46: Feline Lower Urinary Tract Disease.