愛玩動物のエコー検査の種類(腹部・心臓)、検査の流れ、事前準備、そしてレントゲンとの違いをわかりやすくまとめたガイドです。



検査前に必ず確認してください
腹部エコー検査では、正確な結果を得るために検査前の絶食が必要です。胃に食べ物が残っていると、臓器が隠れてはっきりと映らないことがあるためです。絶食が必要な正確な時間は、動物の体調や検査の目的によって異なりますので、予約時に担当の獣医師に必ず確認してください。心臓エコー検査は腹部エコーとは絶食の指示が異なる場合がありますので、これも事前に獣医師に問い合わせておくのがおすすめです。また、検査部位の毛を剃る必要があるため、トリミング直後よりもトリミング前に検査日程を組むのが良いでしょう。
| 項目 | 超音波 | レントゲン |
|---|---|---|
| 確認できる領域 | 臓器の内部構造、血流の流れ | 骨、臓器の大きさ・位置、肺の状態 |
| リアルタイム映像 | 可能(動き・血流の観察) | 不可能(静止画像) |
| 麻酔の必要性 | ほとんど不要 | ほとんど不要 |
| 放射線被曝 | なし | あり(ごく微量) |
| 検査時間 | 20〜40分 | 5〜10分 |
| 適した状況 | 臓器内部の異常、心機能の評価 | 骨折、異物、肺・胸部の評価 |
2つの検査は相互補完的です。状況に応じて一緒に行う場合も多いです。

品種別の定期的な心臓エコー検査の推奨
メインクーン、ラグドール、スフィンクス、ノルウェージャンフォレストキャット、シベリアン、ブリティッシュショートヘア、デボンレックスといった一部の猫の品種は、肥大型心筋症の素因があることで知られています。獣医心臓学の教科書によれば、品種スクリーニングにおいて心エコー検査は構造的な心疾患を特定する上で感度と特異度が最も高く、聴診のみによるスクリーニングは診断価値が低いとされています。そのため、素因がある品種や繁殖を予定している猫には定期的な心エコーによるスクリーニングが推奨され、検査の開始時期と頻度は担当の獣医師と相談して決定するのが良いでしょう。犬の場合も、二尖弁閉鎖不全症などの構造的異常が疑われる品種であれば、中年期から定期的に心エコー検査を受ける必要性について獣医師と相談してみてください。繁殖を予定している場合は、表現型の異常を事前に確認するための心エコー検査が特に重要です。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Virginia Luis Fuentes et al., Textbook of Cardiovascular Medicine in Dogs and Cats, Ch. 11 – Echocardiography
[2] Silverstein & Hopper, Small Animal Critical Care Medicine, 3rd Ed, Ch. 43 – Echocardiography Indications
[3] Schaer & Gaschen, Clinical Medicine of the Dog and Cat, 4th Ed, Ch. 23 – Point-of-Care Ultrasound
[4] Burkitt Creedon & Davis, Feline Emergency and Critical Care Medicine, 2nd Ed, Ch. 14 – Cardiac Ultrasound in Dyspneic Cats