ご自宅で愛犬・愛猫のリンパ節を触って異常がないか確認する方法をご紹介します。正常なサイズと、注意すべきサインもまとめてあります。


| 項目 | 小型犬・猫 | 中型犬 | 大型犬 |
|---|---|---|---|
| 正常(普段の基準) | もともと小さく触れにくい、または普段どおりの大きさ | 普段どおりの小さな大きさで、変化なし | 普段どおりの大きさで、変化なし |
| 注意の段階 | 普段よりはっきり大きくなった、または片側だけ大きくなった | 普段よりはっきり大きくなった、または片側だけ大きくなった | 普段よりはっきり大きくなった、または片側だけ大きくなった |
| 緊急の段階 | 数日で急激に大きくなり硬く・固定されている | 数日で急激に大きくなり硬く・固定されている | 数日で急激に大きくなり硬く・固定されている |
| 正常な触感 | 柔らかくよく動く | 柔らかくよく動く | 柔らかくよく動く |
| 異常な触感 | 硬い・固定・痛み | 硬い・固定・痛み | 硬い・固定・痛み |
正常なリンパ節は柔らかくよく動き、普段はほとんど触れないほど小さいです。教科書的には『正常なリンパ節は大きくならない』ため、はっきり触れるほど大きくなった場合は変化のサインと見るべきです。すべての子に当てはまる絶対的な正常サイズの基準はないので、普段のうちの子のリンパ節の大きさ・触感を基準に変化の有無を判断するのが最も正確です。

すぐに病院へ連れて行くべき危険なサイン
次のいずれか1つでも当てはまる場合は、24時間以内に動物病院で診察を受けてください。 - 複数の部位に同時に腫れがある場合:5箇所のうち2箇所以上のリンパ節が同時に腫れている場合(リンパ腫の疑いあり) - 硬く、固定されている場合:触ったときに石のように硬く、皮膚に付着して動かず固定されている - 急激な大きさの変化:数日の間に2倍以上に大きくなった - 痛みや熱感がある場合:触ると痛みがある、またはその部位が温かい - 全身症状を伴う場合:食欲低下、体重減少、元気のなさ、発熱などが同時に現れる

猫ちゃんには、より細やかな観察が必要です。
猫はリンパ節が小さく、痛みを上手に隠す性質があるため、チェックがより難しくなります。慢性的な感染症や持続的な抗原刺激がある場合、リンパ節は反応性(増殖性)に腫れて、普段より大きくなることがあります。正常なリンパ節は元々大きくなりませんので、何より大切なのは、普段の愛猫のリンパ節の大きさや触感を正確に覚えておくことです。また、猫でもリンパ腫が発生し、触れることのできる表在性のリンパ節だけでなく、腹部(消化管周囲)のリンパ節が硬く腫れる場合もあります。そのため、リンパ節だけでなく、食欲や体重の変化などの全身の状態も一緒に観察し、定期的なチェックを欠かさないようにしてください。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Little SE, The Cat: Clinical Medicine and Management, 2nd Edition, Chapter on Lymphadenopathy, 2020
[2] Schaer M, Clinical Medicine of the Dog and Cat, 4th Edition, Hematology and Lymphatic System, 2017
[3] Biller B, Berg J, Garrett L, et al., 2016 AAHA Oncology Guidelines for Dogs and Cats, J Am Anim Hosp Assoc 2016;52:181-204