動物病院の検査結果書に記載されている英語の略語を、飼い主様が理解しやすいよう、血液・生化学・尿・画像検査ごとに整理しました。正常範囲から外れている場合の意味についても併せてご説明します。


| 項目 | フルネーム | 何を見る数値ですか? |
|---|---|---|
| ALT | Alanine Aminotransferase | 肝細胞損傷の指標 |
| ALP | Alkaline Phosphatase | 肝臓・胆道・骨に関連 |
| AST | Aspartate Aminotransferase | 肝臓・筋肉の損傷 |
| BUN | Blood Urea Nitrogen | 腎機能・脱水 |
| CREA | Creatinine | 腎機能の核心的指標 |
| GLU | Glucose | 血糖 — 糖尿病・低血糖 |
| TP | Total Protein | 総タンパク質量 |
| ALB | Albumin | 栄養・肝臓・腎臓の参考 |
数値が範囲を外れたからといって、すぐに病気とは限りません。食事・ストレス・脱水でも変動することがあり、再検査が必要な場合があります。
この略称の横に「H」や「L」が添えられている場合は、注意が必要です。
CREA、BUN、ALT、ALP、GLUの数値にH(高値)またはL(低値)の表示が付き、参考範囲から大きく外れている場合は、単なる一時的な変動ではない可能性があります。特にCREAとBUNが同時に上昇している場合は腎機能の低下を、ALTとALPが同時に上昇している場合は肝臓や胆道系の問題が疑われます。これは再検査や追加検査(尿比重測定、超音波検査など)が必要なサインです。獣医師には「これらの数値が前回と比べてどのように変化しているか」を必ず確認してください。

結果を確認する際に必ず覚えておきたい3つのポイント
第一に、参考範囲は病院や検査機器によって多少異なります。他の病院の検査結果と数値だけを比較しないでください。第二に、一回の数値の異常よりも「傾向」が重要です。同じ検査を数週間から数ヶ月間隔で繰り返し、流れを確認する必要があります。第三に、ペットの状態(食事・ストレス・運動・脱水)によって数値が変動する可能性があるため、検査前に体調を必ず獣医師にお知らせください。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Villiers, E., Ristic, J., BSAVA Manual of Canine and Feline Clinical Pathology, 3rd Edition, 2016
[2] Thrall, M.A. et al., Veterinary Hematology and Clinical Chemistry, 3rd Edition, 2022
[3] Chew, D.J., DiBartola, S.P., Schenck, P., Canine and Feline Nephrology and Urology, 2nd Edition, 2011