高齢猫が急にトイレを上手に使えなくなった場合、関節や認知機能、その他の疾患のサインである可能性があります。原因別のチェックポイントと、自宅で実践できるケア方法をご紹介します。


このような場合は、すぐに動物病院へお越しください。
尿をしようとして何度も姿勢を取るのに一滴も出ない、血が混じった尿が見られる、あるいは長時間排尿・排便が全くない場合は、緊急事態の可能性があります。特にオスの高齢猫では尿道閉塞の恐れがあるため、これらの症状が見られたら速やかに獣医師の処置を受ける必要があります。ほとんど水を飲まないのに尿量が急に増える、体重が急速に減少する場合も、迷わず病院へ連れて行ってください。
| 項目 | 関節炎 | 慢性腎臓病 | 認知障害 |
|---|---|---|---|
| よく見られるサイン | 段差を越えるのを嫌がる・半分しか上がらない | 尿量増加・飲水量増加 | おかしな場所での排泄・混乱 |
| 失敗する場所 | トイレの近く・横 | 場所を問わず、場所を選ばない | 以前は使わなかった隅 |
| 随伴症状 | ジャンプの減少・こわばり | 体重減少・食欲低下 | 夜通しの鳴き声・方向の混乱 |
| 優先すべき対応 | 低い段差のトイレを用意 | 血液・尿検査 | 環境の単純化・獣医師への相談 |
参考用の比較表で、実際の診断は獣医師の診察が必要です。

叱らないでください
シニア猫が失敗してしまった際に叱ったり、鼻を近づけて注意したりすると、状況はさらに悪化します。恐怖や不安が高まると、猫はトイレそのものを恐れるようになり、失敗が繰り返される可能性があります。失敗の跡は酵素洗剤で匂いまで完全に除去し、同じ場所での再利用を防ぎましょう。そして、猫には普段通り接してください。原因を探し、解決することがはるかに重要です。


タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Little SE, The Cat: Clinical Medicine and Management, 2nd Edition, 2012
[2] Shaw JK, Martin D, Introduction to Animal Behavior and Veterinary Behavioral Medicine, Chapter 13
[3] Overall KL, Manual of Clinical Behavioral Medicine for Dogs and Cats, 2013