猫が一点をじっと見つめる行動の意味と、それが単なる好奇心なのか、病気のサインなのかを見分ける方法をまとめました。

| 項目 | 正常な凝視 | 注意が必要な凝視 | 危険な凝視 |
|---|---|---|---|
| 持続時間 | 短く見た後すぐに別の行動に移る | 普段より長く続く | 止まらずに続く |
| 反応性 | 名前を呼ぶと振り向く | 反応が遅い | まったく反応がない |
| 併発する症状 | なし | 少しふらつく | 発作・ぐるぐる回る |
| 頻度 | たまに | 頻繁に繰り返す | ずっと繰り返す |
| 対応 | 観察 | 動画を記録して相談 | すぐに受診 |
併発する症状が一つでも見られたら、動画を撮って獣医師に見せてください

すぐに病院へ連れて行くべきサイン
次のいずれかの症状が見られた場合は、24時間以内に動物病院を受診してください。 - 見つめている間に体が硬直したり、痙攣を起こしたりする - 呼びかけても全く反応がなく、瞳孔が開いたままになる - 一方方向にぐるぐる回ったり、頭を片側に傾げたりする - 見つめた後に壁に頭をぶつけたり、方向感覚を失ったりする - 瞳孔の大きさが左右で異なるように見える 特に高齢の猫では、このような目や神経に関連する症状は、中枢神経系や眼科疾患の重要なサインである可能性があります。症状が現れた場合は、遅れずに獣医師の診察を受けてください。

高齢猫の場合は、認知症も疑います。
10歳以上の高齢猫において認知機能の低下症状が現れる可能性があるという研究(Gunn-Mooreら、2007年)があります。ぼんやりと見つめる、夜間に鳴く、トイレの失敗などが同時に見られる場合は、老年性認知症の可能性があります。完治は難しいものの、オメガ3脂肪酸や抗酸化サプリメント、環境エンリッチメントによって進行を遅らせることができます。獣医師にご相談いただき、個別の管理計画を立ててください。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Little, S. E., The Cat: Clinical Medicine and Management, 2nd ed., Elsevier, 2020
[2] Gunn-Moore, D.A. et al., Cognitive dysfunction and neurobiology of aging cats, J. Small Anim. Pract. 48, 2007
[3] Ettinger, S.J., Textbook of Veterinary Internal Medicine, 8th ed., Elsevier, 2017