一緒に暮らしていたペットを失った後、残されたペットに現れる悲しみの反応を理解し、日常への復帰を助けるためのケア方法についてまとめました。

| 項目 | 正常範囲 | 注意が必要 |
|---|---|---|
| 食事 | 1~3日ほど食べる量が減る | 1週間以上の絶食・体重減少 |
| 活動量 | 数日間おとなしい | 2週間以上の散歩拒否・無気力 |
| 睡眠 | 普段より多く眠る | 夜に鳴いたり歩き回る |
| 排泄 | 場所をたまに失敗 | 持続的な失禁・下痢 |
| 社会性 | 飼い主にぴったりくっつく | 極端な執着または回避 |
複数の項目が2週間以上続く場合は、病院の受診をおすすめします

このような場合は、必ず動物病院を受診してください。
絶食が継続する場合、急激な体重減少、血便や嘔吐を伴う下痢、歩行困難なほどの無気力、自傷レベルの過剰なグルーミングや足・尾の噛み癖が見られた場合は、すぐに受診が必要です。一見すると悲しみの反応のように見えても、基礎疾患(腎不全・感染症・消化器疾患)が併存している可能性があります。特に高齢犬や高齢猫では、ストレスによって慢性疾患が悪化しやすいため注意が必要です。

飼い主様ご自身も大切にしてください。
残されたペットは、飼い主さんの感情状態を敏感に察知します。飼い主さんが長期間にわたり意欲を失っていたり、頻繁に泣いたりすると、残されたペットの不安もさらに大きくなります。悲しみを抑え込むという意味ではありません。むしろ、日常のルーティンを一緒に維持し、必要に応じてペットロスカウンセリングや飼い主さん向けサポートグループなどの支援を積極的に活用しましょう。飼い主さんの回復が、残されたペットの回復を導きます。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Small Animal Critical Care Medicine, 3rd Ed — Grief and Bereavement in Companion Animals
[2] The Dog Care Handbook — Pet Bereavement and Surviving Companions
[3] Lindemann E, Symptomology and management of acute grief, Am J Psychiatry 101:141-148, 1944
[4] Shear MK, Complicated grief treatment: the theory, practice and outcomes, Bereave Care 29(3):10-14, 2010