オンダンセットロンはセロトニン受容体をブロックして、激しい嘔吐を素早く抑える強力な抗嘔吐剤です。使用状況、注意事項、他の抗嘔吐剤との違いをまとめました。


| 項目 | オンダンセトロン | マロピタント(セレニア) | メトクロプラミド |
|---|---|---|---|
| 作用機序 | 5-HT3受容体遮断 | NK-1受容体遮断 | 消化管運動促進・制吐 |
| 抗がん剤による嘔吐への効果 | 非常に強い | 強い | 普通 |
| 前庭性・乗り物酔いによる嘔吐 | 前庭性嘔吐への効果が報告あり | 非常に強い | 弱い |
| 投与経路 | 注射・経口 | 注射・経口 | 注射・経口 |
| 主な長所 | 難治性嘔吐に強い | 乗り物酔い・前庭性嘔吐に強い | 消化管運動促進効果 |
実際の選択は、獣医師が嘔吐の原因や動物の状態に応じて判断します。
保護者の皆様にご注意いただきたい事項
オンダンセットロンは、胃や腸に異物(飲み込んだおもちゃや骨など)がある場合の嘔吐には、かえって危険なことがあります。嘔吐反射が抑えられると、異物に気づかずに腸閉塞が悪化してしまう可能性があるからです。そのため、原因を確認せずに安易に与えるのは絶対に避けてください。また、肝機能が著しく低下している子は薬物代謝が遅くなるため、用量の調整が必要です。

おうちで人間のオンダンセットロンを愛犬や愛猫に与えてはいけません。
人間用のオンダンセットロンを、愛犬や愛猫に勝手に与えるのは非常に危険です。体重あたりの用量が人間と異なるため、過剰投与になりやすく、また嘔吐の原因(異物、膵炎、毒性物質中毒など)を隠した状態で症状だけを抑えると、診断が遅れる可能性があります。必ず獣医師の診察後、処方された用量と間隔で使用するよう心がけてください。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Clinical Medicine of the Dog and Cat, 4th Ed — Vomiting: Pathophysiology and Management
[2] Handbook of Veterinary Pharmacology — Drugs Acting on the Gastrointestinal Tract
[3] Plumb's Veterinary Drug Handbook, 9th Ed — Ondansetron Monograph