散歩中に愛犬が野生のキノコを食べてしまった場合、必ず知っておきたい応急処置法と、テングタケ・ガレリナ・シロシビン系キノコなどの種類別リスク、そして黄金時間をまとめました。

| 項目 | ベニテングタケ / ガレリナ | 幻覚性(シロシベ) | 胃腸刺激型 | ムスカリン型 |
|---|---|---|---|---|
| 主な毒性 | アマトキシン(肝臓破壊) | シロシビン(神経) | 胃腸管の刺激 | ムスカリン(自律神経) |
| 症状の発現 | 6~24時間後 | 30~60分後 | 1~6時間後 | 30分~2時間 |
| 代表的な症状 | 嘔吐・下痢 → 回復 → 肝不全 | 運動失調・高熱・過興奮 | 嘔吐・下痢・腹痛 | よだれ・涙・徐脈 |
| 致命度 | 非常に高い | 低い~中 | 低い~中 | 中 |
| 治療の要点 | 早期入院・肝保護 | 安静・輸液 | 輸液・対症療法 | アトロピン・輸液 |
出典:Blackwell's 獣医毒性学教科書 / Puschner & Wegenast 2018

このような兆候が見られたら、24時間対応の動物病院の救急外来へ直行してください。
以下のいずれかに該当する場合は、一刻も早く最寄りの24時間対応の動物病院へお越しください。きのこを食べるのを目撃した場合(症状がなくても可)、嘔吐や下痢が6時間以上続く、歯茎や白目が黄色くなる(黄疸)、ふらつきや発作、意識低下や反応の鈍さ、口から過剰に涎を流す。 特に歯茎の黄色化は、すでに肝臓の損傷が進んでいるサインであり、予後が分かれるのは分単位の緊急事態です。

散歩中の予防策 — 危険な季節と環境
野生のキノコは、梅雨時や秋の雨上がりに、広葉樹林や芝生、丸太の周辺で最も多く生えます。初夏から晩秋までが高リスク期間となります。噛み癖のある犬には、1.2m以下の短いリードを使用して地面を探索する範囲を制限し、普段から「leave it(離して)」の指示訓練を行っておきましょう。雨上がりには、同じ散歩コースでも新しいキノコが生えていないか、保護者がまず視界で確認する習慣を身につけることが安全につながります。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Puschner B, Wegenast C. Mushroom poisoning cases in dogs and cats: diagnosis and treatment of hepatotoxic, neurotoxic, gastroenterotoxic, nephrotoxic, and muscarinic mushrooms. Vet Clin North Am Small Anim Pract 2018;48(6):1053–1067.
[2] Blackwell's Five-Minute Veterinary Consult Clinical Companion, Small Animal Toxicology, 3rd Edition, Chapter 115 Mushrooms
[3] Puschner B, Rose HH, Filigenzi MS. Diagnosis of amanita toxicosis in a dog with acute hepatic necrosis. J Vet Diagn Invest 2007;19:312–317.
[4] Clinical Medicine of the Dog and Cat, 4th Ed — Hepatotoxic Mushrooms