猫の口腔膿瘍は、歯根が損傷することで生じる深刻な感染症です。飼い主さんが知っておくべき主な症状と対処法をまとめました。



すぐに動物病院を受診すべきサイン
猫の顔が腫れ上がり、餌を食べない、口を開けられない、よだれが止まらないなどの症状が見られたら、すぐに動物病院へ連れて行ってください。これは、膿瘍が骨まで侵食している可能性や、全身に影響を及ぼす危険なサインです。痛みが激しくて攻撃的な行動を取るようになったり、発熱したり、活動性が急激に低下したりする場合も、緊急事態です。獣医師はX線検査で状態を確認し、必要に応じて手術を行います。
| 項目 | 軽症 | 中等度 | 重症 |
|---|---|---|---|
| 顔の腫れ | わずかな腫れ | 片側の顔の腫れ | 顔全体の腫れ |
| 食事の拒否 | 断続的 | 持続的 | 全く食べない |
| 痛みの反応 | 口を触ると避ける | 口を開けない | 攻撃的な行動 |
| 治療の必要性 | 早期の歯科検診・治療が必要 | 排膿・抜歯などの手術が必要 | 直ちに排膿・手術が必要 |
症状が悪化すると、治療期間と費用が大きく増えることがあります。


注意すべき点:治療後の再発予防
抜歯後も骨の損傷が残っている可能性があるため、獣医師の指示に従って定期的にX線検査を受けることが大切です。治療後も口臭が強い場合や顔が腫れている場合は再発の可能性があります。猫が頻繁に口をなめる行動が続く場合は、すぐに病院を受診してください。予防のためには、年1回の口腔内検査をお勧めします。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Bellows J. Feline Dentistry – Oral Assessment, Treatment, and Preventative Care. 1st ed. Ames: Wiley-Blackwell; 2010.
[2] DeBowes LJ. Simple and surgical exodontia. Vet Clin North Am Small Anim Pract. 2005;35:963–984.
[3] The Cat, Clinical Medicine and Management, 2nd Edition. Elsevier; 2015.