犬の僧帽弁閉鎖不全症(MVD)は小型犬に多い心臓病で、早期発見と適切な管理により生存期間を大幅に延ばすことができます。飼い主の方が知っておくべき重要な情報をまとめました。



すぐに動物病院を受診すべきサイン
激しい咳、呼吸困難、口元が青ざめたり青白くなったりする、倒れたり意識が朦朧としたりする場合は、緊急事態です。このようなときは、すぐに動物病院へ連れて行ってください。心機能が急激に悪化すると、命の危険にさらされる可能性があります。


| 項目 | ステージ | 主な症状 | 治療方法 | 予後 |
|---|---|---|---|---|
| Stage B1 | 症状なし、心雑音のみ | 観察のみ | 薬物なし | 良好 |
| Stage B2 | 心雑音の増強、心拡大 | ピモベンダン(pimobendan)開始 | 薬物治療を開始 | 普通 |
| Stage C | 咳、息切れ、心不全 | ピモベンダン+利尿薬(フロセミド) | 複合治療 | 中程度〜不良 |
ステージは獣医師がエコーと臨床所見をもとに決定します。
注意すべき点:薬の服用と管理
ピモベンダンは必ず獣医師の指示に従って服用してください。急に中止すると、心機能が急激に悪化する可能性があります。また、過度な運動は避け、塩分摂取を減らすことが重要です。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Ingrid Ljungvall, Jens Häggström. (2021) Textbook of Cardiovascular Medicine in Dogs and Cats. Wiley-Blackwell.
[2] Ashley N. Sharpe, Lance C. Visser. (2023) Small Animal Critical Care Medicine, 3rd Ed. Elsevier.
[3] Joshua A. Stern, Ashley L. Walker. (2022) Pimobendan in Canine Myxomatous Mitral Valve Disease: Mechanisms and Clinical Use. Journal of Veterinary Cardiology, 41, 100–115.