犬のウイルス性上気道感染症は、複数のウイルスが原因となる伝染病で、鼻水、咳、目やになどの症状が現れます。飼い主さんが知っておくべき重要な情報をまとめました。



すぐに動物病院を受診すべきサイン
犬が激しく咳をしたり、息切れして口を開けて呼吸を整える様子が見られた場合は、すぐに動物病院へ連れて行ってください。また、体温が39.5度以上で持続する場合や、24時間以上食欲がなく水も飲まない場合は、獣医師による診察が必要です。これらの症状は、肺炎や二次感染、脱水などの合併症のリスクがある兆候である可能性があり、迅速な診察が重要です。


| 項目 | 症状の程度 | 主な症状 | おすすめの対処法 | 病院受診の要否 |
|---|---|---|---|---|
| 軽症 | 軽い鼻水、軽い咳 | 休息、暖かい環境の維持、十分な水分摂取 | 家庭でのケアが可能 | 不要 |
| 中等度 | 持続的な咳、涙の増加、食欲低下 | 抗生物質の処方、咳止め(獣医師と相談)、湿度のある環境 | 獣医師への相談が必要 | 推奨 |
| 深刻 | 呼吸困難、高熱(39.5度以上が持続)、食欲の完全な喪失 | すぐに病院を受診、酸素療法、点滴、水分補給 | 救急治療が必要 | 必須 |
症状が悪化したり3日以上続く場合は獣医師の診察を受けてください。
注意すべき点:他の犬との接触を避ける
感染した犬は、他の犬との接触を最小限に抑える必要があります。感染は空気中の飛沫や汚染された物品を通じて広がるため、ペットが集まる場所への立ち入りを避けるべきです。感染初期から病原体の排出が始まる可能性があり、ウイルスの種類によって排出期間が異なるため、多くの場合、2〜3週間の隔離が推奨されます。ただし、具体的な期間は診断結果や感染の程度によって異なるため、獣医師にご相談ください。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Canine and Feline Respiratory Medicine, 3rd Edition. Elsevier, 2021.
[2] Textbook of Respiratory Disease in Dogs and Cats. Wiley-Blackwell, 2019.
[3] Clinical Medicine of the Dog and Cat, 4th Ed. Elsevier, 2020.