犬の副腎腫瘍は初期に症状が現れにくいため、早期発見が難しい病気です。飼い主さんが知っておくべき重要な情報をまとめました。



すぐに病院を受診する必要があるサイン
急に元気がなくなり食欲が落ちたり、嘔吐や下痢が繰り返されたり、歯茎が蒼白になったり、倒れ込むようなショック状態や意識がぼんやりしてきたら、すぐに動物病院へ連れて行ってください。悪性副腎腫瘍が周囲の血管を侵して腹腔内で突然出血すると、命に関わる緊急状態になることがあります。また、多飲・多尿・腹部膨満が同時に現れる場合も、できるだけ早く検査を受けることをお勧めします。


| 項目 | 適用時期 | 効果 | 副作用 |
|---|---|---|---|
| 手術(副腎摘出術) | 腫瘍が局所的で切除可能な場合 | 高い(完全摘出時に根治が期待できる) | 手術前後の合併症・死亡リスクが比較的高い |
| ミトタン(o,p'-DDD) | 手術が困難な場合や転移がある場合 | コルチゾール過剰分泌の調節 | 副腎皮質の損傷などの副作用の可能性があり、モニタリングが必要 |
| トリロスタン | ホルモン過剰症状の調節が必要な場合 | コルチゾール合成の抑制 | 定期的な用量調節・モニタリングが必要 |
手術は機能性副腎腫瘍の第一選択治療として考慮され、ミトタン・トリロスタンは過剰なコルチゾール分泌を調節する内科的管理です。治療方法は腫瘍の大きさ・位置・転移の有無と患者の状態によって異なるため、獣医師と相談のうえ決定する必要があります。


タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Plumb's Veterinary Drug Handbook, 9th Edition, 2022
[2] Veterinary Internal Medicine, 8th Edition, 2020
[3] BSAVA Manual of Canine and Feline Endocrinology, 2nd Edition, 2018