犬の線維肉腫について、定義から原因、症状、診断、治療、家庭でのケアまで、飼い主さんが知っておくべき情報をまとめました。


このような場合は、すぐに動物病院へお越しください。
次のような症状が見られた場合は、24時間以内に動物病院を受診する必要があります。口腔内から出血が止まらない、しこりが急に赤く腫れ上がり痛みを訴える、食事を拒否してよだれを垂らす、顔が片側だけ非対称に腫れる、しこりの表面が破れて出血が止まらないといった場合は、緊急事態です。線維肉腫は進行速度が比較的速いため、早期の介入が予後を大きく左右します。

再発防止のための追加注意事項
線維肉腫は周囲の組織へ浸潤して成長する性質があるため、広範な切除手術を行っても局所的な再発が比較的多く報告されており、定期的な経過観察が不可欠です。特に腫瘍の切除が不十分だった場合、再発リスクはさらに高まります。ゴールデンレトリバー、ドーベルマン、ロットワイラーなど、比較的発症率の高い品種の場合は、他の軟部組織肉腫の発症可能性も併せてモニタリングすることをお勧めします。飼い主さんは自宅で月1回、犬の全身を優しく触って新しいしこりがないか確認してください。小さなしこりでも、直径1cm以上ある場合や1ヶ月以上続く場合は、念のため検査を受けるのが安全です。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
シェア
[1] Withrow SJ, Vail DM, Page RL, Withrow and MacEwen's Small Animal Clinical Oncology, 5th ed., 2013
[2] Ettinger SJ, Feldman EC, Textbook of Veterinary Internal Medicine, 8th ed., 2017
[3] Meuten DJ, Tumors in Domestic Animals, 5th ed., 2017
[4] McCarthy PE et al., Surgical Management of Soft Tissue Sarcomas in Dogs, Veterinary Surgery, 2007