犬の肺吸虫は肺に寄生する寄生虫で、咳、呼吸困難、体重減少などの症状が現れることがあります。早期の診断と適切な治療が重要です。



すぐに動物病院を受診すべき症状
犬に激しい呼吸困難、喀血(血痰)、鼻出血、出血傾向が見られる場合、あるいは咳が長引く場合は、すぐに獣医師にご相談ください。肺線虫感染症は、多くの場合で死亡に至ることはありませんが、重度の感染では肺出血や凝固障害、まれには脳・脊髄出血による神経症状が突然現れることがあります。早期の診断と治療は回復の速さに大きな影響を与えるため、症状が疑われる場合は速やかに病院を受診することをお勧めします。



再発の予防と品種別の注意点
肺吸虫は再感染する可能性があるため、ナメクジやカタツムリなどの中間宿主を摂取しないようにすることが重要です。庭や水辺、芝生などカタツムリが多い環境で遊ぶ犬は感染リスクが高まるため、糞便はすぐに片付け、屋外に食器を置かないようにするとよいでしょう。また、肺吸虫感染症は成犬よりも犬でより多く報告されるため、流行地域では生後早期に予防的な駆虫を行うことを推奨する場合もあります。特定の犬種が肺寄生虫に対して異なる反応を示すという見解もありますが、明確な根拠はまだ十分ではありません。したがって、リスク要因が高い犬には予防的な健康診断と早期発見のための継続的な観察が必要です。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
| 項目 | 主な症状 | 推奨される対応 | 治療期間 |
|---|---|---|---|
| 軽症 | 軽い咳、散歩後の咳の増加 | 糞便検査および臨床観察、追加検査の実施 | 獣医師の判断により決定 |
| 中等度 | 持続的な咳、体重減少 | 胸部X線、糞便・気管支洗浄検査、抗寄生虫薬および補助治療 | 数週間ほどかかる場合があります |
| 重症 | 呼吸困難、喀血、出血傾向 | CT撮影、抗寄生虫薬、入院および補助治療 | 最大8週間以上かかる場合があります |
症状の重症度によって治療計画が変わりますので、獣医師と相談のうえで決定してください。
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[1] Canine and Feline Respiratory Medicine, 3rd Edition, 2023
[2] Plumb's Veterinary Drug Handbook, 9th Edition, 2022
[3] American Veterinary Medical Association (AVMA) Parasite Control Guidelines, 2023