犬の糖尿病性白内障は、糖尿病によって水晶体が濁ってしまう眼科疾患です。症状や原因から、水晶体乳化術による手術、血糖値やインスリンの管理までを、獣医学の専門チームがまとめました。


この症状の場合は、すぐに動物病院へお越しください。
犬の目が突然ひどく充血・腫脹したり、目を常に閉じて光を避けたり、眼球が突出して見える場合は、緑内障や水晶体誘発性葡萄膜炎を合併している可能性があります。このような急性の眼内炎症や眼圧上昇は、迅速な処置を行わないと永久的な失明につながるため、できるだけ早く受診する必要があります。夜間や週末であっても、24時間対応の動物病院に直ちに向かい、検査と処置を受けるのが安全です。


この品種は特に注意が必要です。
ゴールデン・レトリバー、ラブラドール・レトリバー、ミニチュア・シュナウザー、ビション・フリーゼ、ミニチュア・プードルなどは、遺伝性(先天性)白内障の発症率が高い犬種として知られています。また、糖尿病の発症自体にも遺伝的要因が関与しているため、これらの犬種で糖尿病と診断された場合は、白内障のリスクをより慎重に観察する必要があります。糖尿病と診断された場合は、症状がなくても3〜6ヶ月ごとに定期的な眼科検診を受けることをお勧めします。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
シェア
[1] Little S., The Dog Care Handbook: Things I Wish My Vet Had Told Me, 5M Publishing, 2024
[2] Villiers E. and Ristic J. (eds.), Notes on Canine Internal Medicine, 4th Ed, Wiley-Blackwell, 2023
[3] Schaer M. and Gaschen F. (eds.), Clinical Medicine of the Dog and Cat, 4th Ed, CRC Press, 2022