犬の尿崩症は、抗利尿ホルモンの異常または腎臓の反応障害により、尿の濃縮がうまくいかない内分泌疾患です。中枢性・腎性タイプ別の診断法、DDAVP治療、生涯管理のポイントをおまとめしました。


この症状が見られた場合は、すぐに救急病院へお越しください。
脱水が進行して、眼球がくぼんだり、歯茎がネバネバして色あせたりした場合は、すぐに動物病院を受診してください。水分補給ができない状態が数時間続くと、高ナトリウム血症が進行する可能性があり、重症化するとけいれんや昏睡状態に至ることもあります。旅行や移動中も、必ず水を用意してください。


品種別の注意点と再発予防
中枢性尿崩症は先天性で発現する場合もありますが、下垂体腫瘍によって後天性に発症することもあります。下垂体腫瘍が原因で、無気力や徘徊、発作などの神経症状を伴う場合は、放射線治療を優先的に検討します。必ず獣医師と十分にご相談ください。DDAVP治療中に、勝手に薬を中止したり用量を減らしたりすると、症状が再発する可能性があります。必ず獣医師の指示に従い、減量・調整計画を立ててください。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Feldman EC, Nelson RW, Reusch CE, Scott-Moncrieff JCR. Canine and Feline Endocrinology, 4th Ed. Chapter 3: Diabetes Insipidus. Elsevier Saunders, 2015.
[2] Ettinger SJ, Feldman EC, Côté E. Textbook of Veterinary Internal Medicine, 8th Ed. Chapter 52: Polyuria and Polydipsia. Elsevier, 2017.
[3] DiBartola SP. Fluid, Electrolyte, and Acid-Base Disorders in Small Animal Practice, 4th Ed. Chapter 2: Disorders of Sodium and Water. Elsevier Saunders, 2011.