犬の神経原性膀胱は、神経の損傷により膀胱が正しく収縮できず、尿を適切なタイミングで排泄できない疾患です。早期発見と適切な管理が重要です。



すぐに動物病院を受診する必要がある状況
膀胱が過度に膨張している場合や、尿が出ない状態が持続すると、尿の停滞により腎臓へのダメージや尿路感染症のリスクが高まります。尿の停滞が長引くと、回復が困難な不可逆的な損傷につながり、生命を脅かす可能性もあるため、排尿が阻害されていると疑われる場合は、一刻も早く動物病院を受診してください。膀胱を押したときに硬く膨張している場合や痛みを示す場合も緊急事態である可能性があるため、すぐに診察を受けるのが安全です。



再発の予防と品種別の注意点
椎間板ヘルニアや馬尾症候群など、脊髄や神経に影響を及ぼす疾患に対して比較的脆弱であると報告されている犬種がいます(例:ドイツ・シェパードの馬尾症候群への素因)。このような神経損傷が生じると、神経原性膀胱を発症する可能性があります。膀胱の排空を定期的に実施しないと、尿の停滞により尿路感染症や腎臓の損傷を引き起こす恐れがあるため、飼い主さんは必ず管理計画を立てることが大切です。再発や合併症を防ぐためにも、定期的に動物病院を受診して状態を確認することをお勧めします。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Notes on Canine Internal Medicine, 4th Ed. 2023. Elsevier.
[2] Plumb's Veterinary Drug Handbook, 9th Ed. 2022. Wiley.
[3] Veterinary Neurology and Neurosurgery, 3rd Ed. 2021. Saunders.