バベシア症はマダニを媒介して感染する血液寄生虫疾患で、急性の貧血や黄疸を引き起こします。早期発見とマダニ予防が最も重要です。


すぐに動物病院を受診すべき緊急のサイン
以下の症状が一つでも見られたら、24時間以内に動物病院の救急外来を受診してください。歯茎が白っぽくまたは青白く变色したり、呼吸が速く、ゼーゼーする呼吸が止まらない場合、尿が濃い赤色や茶色になる場合、嘔吐が繰り返され意識が不明瞭になる場合です。バベシア症は急性に悪化すると数時間でショックに陥る可能性があるため、マダニに刺された既往がある場合は必ず獣医師にお知らせください。
| 項目 | 大型バベシア | 小型バベシア |
|---|---|---|
| 原虫の大きさ | 約4~6㎛(大きい) | 約1~2.5㎛(小さい) |
| 主な媒介マダニ | デルマセントール・マダニ(Dermacentor reticulatus) | フタトゲチマダニなどのヘマフィサリス・リピセファルス |
| 症状の重症度 | 中等度~重症 | 重症~急性 |
| 治療反応 | イミドカルブに比較的良好 | 反応が難しく再発が多い |
| 国内での頻度 | 低い | 相対的に高い |
種類によって治療薬や予後が異なるため、正確な鑑別が重要です。

品種や環境別の追加注意事項
芝生での散歩が多い、あるいは田舎やキャンプ場を頻繁に訪れる犬は、感染リスクが格段に高まります。ビーグルやダックスフンド、スプリンガー・スパニエルなど狩猟犬の気質が強い品種や、毛量が多い長毛種の犬は、マダニの発見が遅れやすいため、より頻繁にチェックすることが大切です。一度感染した犬は、完治後も再感染や再発の可能性があるため、毎年血液検査で状態を確認するのがおすすめです。猫では国内でのバベシア感染症の事例は稀ですが、同居している場合は必ず獣医師に相談して、適切なマダニ予防薬を選択してください。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] BSAVA Manual of Canine and Feline Dermatology, 4th Edition — Ectoparasite Control Chapter
[2] Principles and Practices of Canine and Feline Clinical Parasitic Diseases — Babesiosis Chapter 13
[3] Shoorijeh, S.J. et al. (2008). Seasonal frequency of ectoparasite infestation in dogs. Turkish Journal of Veterinary and Animal Sciences 32(4): 309-313.