コクシジウムは、犬や猫の腸に寄生して下痢や脱水症状を引き起こす原虫性の寄生虫です。早期の診断と薬物療法、そして環境の消毒が治療の鍵となります。


このような症状が見られる場合は、すぐに動物病院へお越しください。
犬や猫が止まらない水様性の下痢をしたり、血便・衰弱・低体温が併発している場合は、緊急事態の可能性があります。幼齢や免疫力が低い子は、下痢による脱水が急速に進み、短時間で状態が著しく悪化することがあります。嘔吐が繰り返される場合、歯茎が蒼白またはネバネバしている場合、呼びかけに対する反応が鈍くなっている場合も、直ちに動物病院へお越しください。家庭で人間用のイオン飲料や下痢止めを勝手に与えるのは逆効果で危険な場合があるため避け、速やかに獣医師の診察を受けるのが安全です。

再感染の予防と、犬種・環境に合わせた注意点
コクシジウムは、一度治療しても環境中に残存する卵嚢によって再感染しやすいため注意が必要です。多頭飼いの場合は、すべてのペットの糞便検査をお勧めします。ペルシャやヒマラヤンなどの長毛種は、肛門周囲に糞便が付着しやすく自己感染のリスクが高いため、臀部の被毛は短く整えてください。ブリーダーから新しい子を迎え入れた場合は、少なくとも2週間は他のペットと隔離し、到着後3日以内に糞便検査を受けるのが安全です。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
シェア
[1] Greene CE, Infectious Diseases of the Dog and Cat, 4th Edition, Chapter 'Enteric Protozoal Infections'
[2] Sykes JE, Canine and Feline Infectious Diseases, Chapter 'Cystoisosporiasis'
[3] Bowman DD, Georgis' Parasitology for Veterinarians, 11th Edition
[4] Ettinger SJ, Textbook of Veterinary Internal Medicine, 8th Edition