犬の組織球腫は、皮膚の免疫細胞から発生する良性腫瘍で、多くは自然に消退しますが、悪性腫瘍との鑑別が必ず必要です。初期症状から診断・治療、予後と家庭でのケア方法までまとめました。


このような変化が見られた場合は、すぐに動物病院へお越しください。
2~3週間で急激に大きくなる、表面が壊死して出血する、複数個が同時に出現する、あるいは3ヶ月経過しても全く縮小しない場合は、悪性腫瘍の可能性があります。このような場合は、細胞診や組織生検を速やかに受ける必要があります。

素因のある犬種の飼い主さんは特に注意が必要です。
ボクサーやボクサーやダックスフンドをお迎えされている方は、組織球腫が他の犬種よりも頻繁に報告されるため、普段から新しいしこりがないかよく観察してください。「もともとできやすいしこりだから大丈夫だろう」と軽視せず、新しいしこりが見つかった場合はご自身で判断せず、まず細胞診を受けるのが最も安全な対応です。なお、バーニーズ・マウンテン・ドッグ、ロットワイラー、ゴールデン・ラブラドール・リトリバーは、組織球腫よりも重症な組織球系疾患(組織球症・組織球肉腫)の素因があるため、しこりが見つかった場合はより慎重に鑑別検査を受けることをお勧めします。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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