ペットのレントゲン読影の基本原理から、胸部と腹部撮影の違い、さらに獣医師が行う体系的な読影手順まで、飼い主様にもわかりやすくまとめました。

| 項目 | 胸部レントゲン | 腹部レントゲン |
|---|---|---|
| 主な観察部位 | 心臓、肺、気管、食道 | 胃、腸、肝臓、脾臓、腎臓、膀胱 |
| 主な診断疾患 | 心肥大、肺炎、気管虚脱、胸水 | 異物の摂取、腸閉塞、膀胱結石、腫瘍 |
| 基本の撮影姿勢 | 側面+正面(最低2枚) | 側面+仰臥位(最低2枚) |
| 撮影のコツ | 呼吸周期に合わせて撮影タイミングを調整 | 絶食後の撮影で読影の正確度が向上 |
撮影部位と目的によって追加撮影が必要になる場合があります

X線検査だけでは診断が難しい場合
レントゲン検査は骨や大きな臓器の観察には優れていますが、軟部組織の詳細な構造や疾患の初期段階を確認するのは難しい場合があります。獣医師が超音波、CT、MRIなどの追加検査を推奨された場合、レントゲンだけでは十分な情報を得ることが難しいことを意味します。そのため、追加検査を前向きに検討することをお勧めします。


撮影時には、鎮静や麻酔が必要な場合があります。
正確なX線撮影のためには、ペットが動かない状態であることが必要です。痛みが強い場合や緊張が強い場合、獣医師は軽い鎮静剤の投与を推奨することがあります。特に股関節や脊椎の撮影のように正確な姿勢が必要な部位では、鎮静なしでは適切な画像を得ることが難しい場合が多くあります。鎮静剤を使用する前の健康状態の確認は必須です。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Schaer M, Gaschen F. Clinical Medicine of the Dog and Cat, 4th Ed. CRC Press, 2022.
[2] Thrall DE. Textbook of Veterinary Diagnostic Radiology, 7th Ed. Saunders, 2018.
[3] Dennis R, Kirberger RM, Wrigley RH, Barr FJ. Handbook of Small Animal Radiological Differential Diagnosis. Saunders, 2001.