犬や猫のアレルギーをお持ちの飼い主様のために、獣医学および医学の根拠に基づいて原因・症状・生活管理法をまとめました。一緒に暮らせるかどうかの判断基準もご紹介します。

| 項目 | 犬 | 猫 |
|---|---|---|
| アレルゲンの性質 | 皮膚・フケ・唾液に含まれるタンパク質抗原 | 皮膚・フケ・唾液に含まれるタンパク質抗原 |
| 発生メカニズム | IgE介在性のⅠ型過敏反応 | IgE介在性のⅠ型過敏反応 |
| 曝露経路 | 吸入・皮膚接触 | 吸入・皮膚接触 |
| 個体ごとの違い | 同じ品種でも抗原の排出量は個体ごとに異なります | 同じ品種でも抗原の排出量は個体ごとに異なります |
| 確認方法 | 特異的IgE検査など(偽陰性10〜30%の可能性) | 特異的IgE検査など(偽陰性10〜30%の可能性) |
どちらの動物がより強いアレルギーを起こすかは、個体や人によって異なります。「低アレルギー品種」であっても抗原がゼロではないため、迎える前にその個体と直接会って反応を確認することが大切です。

このような症状が見られる場合は、すぐに病院を受診してください。
呼吸困難やゼイゼイした呼吸が続く場合、唇や目の周囲が腫れる(血管浮腫)場合、全身に蕁麻疹が出る場合は、アナフィラキシー(急性全身性アレルギー反応)を疑う必要があります。アナフィラキシーは稀ですが、生命を脅かす可能性のあるI型過敏反応です。ペットとの接触後、突然めまいや脈拍の増加、血圧低下を感じた場合は、直ちに救急外来を受診してください。緊急時には、エピネフリン、抗ヒスタミン薬、輸液治療が必要になることがあります。普段から喘息のある飼い主の方は、吸入器を身近に置いておき、新しいペットを迎える前にアレルギー検査を受けることも役立ちます。

ペットを里親になる前に必ず確認してください。
アレルギーの既往歴がある方がいる場合は、里親になる前にペットと何度か直接会い、十分な接触を通じて反応を確認することをお勧めします。特に猫の場合、一度の短い出会いでは症状が出ないこともあるため、繰り返し接触することが役立ちます。また、アレルギー専門医による特異IgE血液検査で、犬や猫の抗原に対する反応を事前に調べる方法もあります。ただし、検査は完璧ではないため、臨床的にアレルギーがあっても検査で陰性と出るケースが10〜30%報告されており、検査結果だけで安心するのは難しいです。里親になってから症状が出た場合でも、すぐに返却するのではなく、まずは環境管理と医学的治療を試してみてください。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] BSAVA Manual of Canine and Feline Dermatology, 4th Edition - Chapter on Allergy Testing and Allergen-Specific Immunotherapy
[2] Veterinary Immunology, 11th Edition - Chapter 31: Type I Hypersensitivity
[3] American Academy of Allergy, Asthma & Immunology (AAAAI), Pet Allergy Practice Parameter, 2023
[4] Chan SK, Leung DYM, Dog and Cat Allergies: Current State of Diagnostic Approaches and Critical Factors, Allergy Asthma Immunol Res, 2018