犬の肺吸虫症は、寄生虫によって引き起こされる肺の疾患です。症状が曖昧なため、早期発見が難しいのが特徴です。飼い主の方が必ず知っておくべき重要な情報をまとめました。



| 項目 | 軽症 | 中等度 | 重症 |
|---|---|---|---|
| 咳の頻度 | 時々 | 毎日 | 持続的 |
| 呼吸困難 | なし | 軽度 | 重度 |
| 体重の変化 | 正常 | 減少 | 急激な減少 |
| 活動性 | 正常 | 低下 | 無気力 |
症状が重くなるほど治療時期と予後が悪化します。早期発見が重要です。

すぐに動物病院を受診すべきサイン
犬が一日中咳を繰り返したり、ハアハアと息切れをしている様子が見られたら、すぐに病院へ連れて行ってあげてください。体重が急激に減ったり、明らかに元気がなくなったりするのは危険なサインです。肺吸虫は肺に嚢胞を作り、肺組織を損傷するため、早期治療が生存にとって重要です。治療が遅れると肺機能の回復が難しくなるだけでなく、嚢胞が破裂すると気胸を引き起こす可能性もあるため、迅速な対応が必要です。


注意すべき点:治療後の再感染リスク
治療後も、犬が同じ環境に再びさらされると再感染する可能性があります。治療が完了した後も、中間宿主であるザリガニやカタツムリを食べさせないよう注意し、散歩場所にも気を配ってください。特に肺吸虫が蔓延しやすい水辺や湿地帯周辺では、周囲の環境をよく把握し、予防対策を継続的に実施することが大切です。獣医師と連携して、再感染を防ぐための管理計画を立てることが重要です。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
シェア
[1] L. A. M. et al. (2020). Canine Paragonimiasis: A Review of Clinical and Diagnostic Features. Veterinary Parasitology, 284, 109167.
[2] Kim, J. H. et al. (2018). Prevalence and Risk Factors of Paragonimus westermani Infection in Dogs in South Korea. Journal of Veterinary Science, 19(3), 321–328.
[3] Plumb's Veterinary Drug Handbook, 9th Edition. (2022). Wiley-Blackwell. Chapter on Antiparasitic Agents.