犬の神経原性膀胱は、神経の損傷により膀胱が正しく収縮できなくなる疾患で、排尿障害を引き起こします。飼い主の方が知っておくべき重要な情報をまとめました。



すぐに動物病院を受診すべきサイン
犬が尿を正常に出せなかったり、膀胱が常に膨らんだ状態であったり、排尿時に苦痛そうな様子を見せたりする場合は、すぐに動物病院を受診してください。膀胱が過度に尿で満たされると破裂のリスクがあり、感染症や腎臓の障害につながる可能性があります。特に背中や腰、尾の付け根周辺に外傷がある場合は、脊髄神経の損傷が疑われます。これは命に関わる事態となるため、早期の診断と治療が不可欠です。



| 項目 | 主な症状 | 主な治療法 | 飼い主の役割 |
|---|---|---|---|
| 初期段階 | 排尿困難、頻繁にいきむ | 薬物治療、定期的な膀胱排液の実施 | 定期的な排液、記録の維持、獣医師の指示の遵守 |
| 中間段階 | 膀胱の過度な拡張、痛み | 膀胱排液・導尿頻度の調整、薬物治療 | 皮膚のケア、感染予防、繰り返しの評価への備え |
| 長期管理段階 | 持続的な排尿障害、再発リスク | 手術の検討、維持治療の薬物、定期的な検診 | 定期検診、獣医師との協力、生活の質の管理 |
治療段階に応じて治療法と飼い主の役割が変わります。正確な分類が重要です。
注意すべき点:不適切な管理がもたらすリスク
膀胱のドレナージは、獣医師が指示した頻度と方法に従って行うことで、膀胱の状態を安定して管理できます。一般的には適切な教育を受けた後、6~8時間おきに行うことが多いです。ドレナージが不足すると膀胱が過度に膨張し、破裂のリスクが生じるため注意が必要です。そのため、頻度を勝手に変更せず、必ず獣医師の指示に従ってください。また、尿が後ろ足について皮膚炎になると感染しやすくなるため、すぐに拭き取り保護することが大切です。不適切な管理は病気を悪化させる可能性があります。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Notes on Canine Internal Medicine, 4th Ed. (2023). Chapter 114: Neurogenic Bladder in Dogs. Elsevier.
[2] Plumb's Veterinary Drug Handbook, 9th Ed. (2022). Section on Neuromuscular Agents and Bladder Function. Wiley.
[3] American College of Veterinary Internal Medicine (ACVIM). Consensus Statement on Canine Neurogenic Bladder (2021). J Vet Intern Med.