猫の眼球突出は、急性の眼科緊急事態です。原因や症状、すぐに取るべき対処法、予後など、飼い主さんが知っておくべき重要な情報をまとめました。



すぐに病院を受診する必要がある緊急事態
眼球が眼窩から脱出している場合は、一刻も早く緊急で動物病院へお越しください。時間が経つほど角膜が乾燥し、損傷が進行すると、眼球を温存できる可能性が低くなっていきます。眼球に触れたり引っ張ったりせず、生理食塩水または清潔な水で眼球表面が乾燥しないよう湿らせてから、清潔で柔らかい布で軽く覆い保護してください。


| 項目 | 軽症 | 中等度 | 重度 |
|---|---|---|---|
| 眼球の位置 | わずかに飛び出す | 半分ほど飛び出す | 完全に飛び出す |
| 疼痛レベル | 軽微 | 中等度 | 重度 |
| 予後因子 | 変位が少なく瞳孔収縮・対光反射あり(良好) | 中等度 | 筋肉断裂・強膜破裂・前房出血を伴う(不良) |
| 緊急対応の必要性 | 直ちに病院を受診 | 直ちに病院を受診 | 直ちに病院を受診 |
程度に関係なく眼球突出はすべて緊急であり、猫は犬より予後が悪く視力回復が難しい場合が多いため、直ちに病院を受診する必要があります。
短頭種は眼球突出のリスクが高いです。
ペルシャなど、目が飛び出ている短頭種の猫では、眼球突出が報告されています。ただし、猫は犬と異なり、眼球が飛び出すには強い衝撃が必要であり、大半は交通事故や転落、喧嘩などの外傷に伴って発生し、頭部損傷を伴うことが多いため、家の中の転落リスクや鋭利な物などの危険要因をできる限り減らし、屋外での事故リスクにさらされないよう注意が必要です。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Ettinger SJ, Feldman EC, Côté E. Textbook of veterinary internal medicine: diseases of the dog and the cat. 8th ed. St. Louis, MO: Elsevier; 2017.
[2] The Cat, Clinical Medicine and Management, 2nd Edition. Elsevier; 2008.
[3] Clinical Atlas of Canine and Feline Ophthalmic Disease, 2nd Ed. Elsevier; 2015.