猫が尻尾、耳、目、ひげ、姿勢で送ってくるサインを、状況別に読み解く方法をまとめました。愛情、警戒、恐怖、痛みのサインを見分け、誤解のないコミュニケーションを図りましょう。

| 項目 | 安心・愛情 | 警戒・不安 | 恐怖・攻撃直前 |
|---|---|---|---|
| しっぽ | 垂直にまっすぐ立て、先端が少し曲がる | 低く下げて床と水平、先だけをぴくぴく | 膨らませて毛を逆立てる、または足の間に巻き込む |
| 耳 | 前を向いて自然にピンと立つ | 横に倒し周囲の音に合わせて回る | 完全に後ろへ平たく伏せる |
| 瞳孔 | 細く縦長の瞳孔 | 楕円形に拡大 | 完全な円形に大きく拡大 |
| ひげ | 両側へ楽に伸びる | 緊張して自然な曲線を失いこわばる | 頬に平たく貼りつく |
照明や興奮度によって瞳孔の大きさは変わることがあります。必ず他の部位と合わせて解釈してください。

このようなサインが見られたら、すぐに距離を置くようにしてください。
耳が完全に後ろへ平らになり、瞳孔が丸く大きく開き、背中がアーチ状に反り、尾の毛が逆立っている状態は、攻撃の直前です。シャーという威嚇や唸り声まで伴う場合は、触ったり抱き上げたりせず、静かに部屋を離れ、猫が落ち着くまで十分な時間を与えてください。無理に触れると深い傷を負うだけでなく、猫の不安が長引く原因になります。

品種や個体差を必ず考慮してください。
同じサインでも、猫の品種や個体によって、その表れ方や強さは異なります。感情を比較的はっきりと表す猫もいれば、表情の変化が少なく、痛みや不快感を見落としやすい猫もいます。さらに、同じ猫でも「快適な状態での基本姿勢」はそれぞれ異なり、感情状態は瞬間瞬間で変化するため、ある一つの場面だけで判断するのは難しいのです。そのため、普段の様子を写真や動画で記録し、基準(ベースライン)を把握しておけば、小さな変化もはるかに気づきやすくなります。愛猫の基準をよく知る飼い主こそが、最高の主治医なのです。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[2] A Professional's Guide to Feline Behaviour: Understanding, Improving and Resolving Problems
[3] Stepita ME. Feline anxiety and fear-related disorders. In: August's Consultations in Feline Internal Medicine, 7th ed.
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