猫の輸血がいつ必要になるのか、ヘマトクリット値の基準から血液型の交差反応の注意点、輸血後の自宅でのケア方法まで、飼い主さんが知っておくべき重要なポイントをまとめました。

| 項目 | ヘマトクリット | 主な症状 | 輸血の検討 |
|---|---|---|---|
| 正常 | 約30〜45%(品種による差あり) | 特別な症状なし | 不要 |
| 軽度の貧血 | 20〜30% | わずかな無気力 | おおむね経過観察 |
| 中等度の貧血 | 15〜20% | 無気力・食欲低下・青白い歯茎 | 臨床症状と進行速度に応じて判断 |
| 重度の貧血 | 15%前後以下 | 呼吸困難・失神・極度の衰弱 | 臨床症状を伴う場合は輸血を積極的に検討 |
数値は絶対的な基準ではなく参考用です。同じヘマトクリットでも、貧血がゆっくり進行した場合は低い数値(例:PCV18%程度)でも比較的よく耐えられる一方、急性で急激に低下した場合はより高い数値でも危険なことがあります。実際の輸血の判断は、獣医師が数値と臨床症状・貧血の進行速度・原因疾患をあわせて見て判断します。

血液型不適合反応 — 最も危険な輸血合併症です
B型猫にA型の血液を輸血すると、重篤な急性溶血反応を引き起こす可能性があります。発熱、嘔吐、血尿、呼吸困難などが急激に現れます。バーマンやレックスなど、B型の割合が高い品種を飼われている場合は、緊急時でも血液型の確認なしに輸血が行われないよう、事前に担当の獣医師に伝えておくことが望ましいです。


輸血中または輸血後にこれらの症状が見られた場合は、すぐに知らせてください。
輸血中または退院後48時間以内に、急な発熱、嘔吐、呼吸困難、顔面の腫れ、血尿などが現れた場合は、輸血反応の可能性があります。輸血中ならすぐに獣医師に知らせ、すでに帰宅している場合は、直ちに24時間対応の動物病院へお越しください。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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