犬の去勢・卵巣摘出術は、生殖器を切除する予防的な手術で、行動の改善や疾患の予防に役立ちます。ただし、術後の体重増加やホルモン変化による副作用が生じる場合もあります。



直ちに動物病院を受診すべき緊急事態
手術後24時間以内に激しい痛みや高熱、手術部位からの絶え間ない出血、腹部の膨張や繰り返す嘔吐が見られる場合は、直ちに病院へお越しください。これらは感染症、出血、内臓損傷など、深刻な合併症の兆候である可能性があります。

| 項目 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 疾病予防 | 子宮蓄膿症・子宮/卵巣疾患の予防、若齢期の手術で乳腺腫瘍のリスクが減少 | 早期の避妊・去勢では一部の関節疾患のリスクが増加する可能性(特に大型犬種) |
| 行動の改善 | 発情・徘徊・マーキングなど繁殖に関連する行動の減少 | 攻撃性は必ずしも減少せず、個体差が大きい |
| 体重管理 | 発情によるストレスの軽減で安定した管理が可能 | ホルモンの変化により体重増加のリスクが上昇 |
| 手術後の回復 | 平均寿命が延びるという報告がある | 感染、出血、尿失禁などの合併症の可能性 |
手術前に獣医師と相談し、個々のリスクと利点を考慮してください。


手術後の再発防止と品種別の注意点
特定の犬種では、去勢・卵巣摘出術後に関節疾患や体重増加、尿失禁のリスクが高まる可能性があります。特に大型犬でこの傾向が見られ、生後6ヶ月以前の早期に手術を受けた大型犬のメスでは、時間が経つにつれて尿失禁を発症するケースがより多いことが知られています。また、早期の手術は一部の関節疾患とも関連している可能性があるため、犬種特有の性質や成長段階を考慮した食事と運動計画が必要です。手術後は体重の変化を継続的にモニタリングすることが重要です。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] The Dog Care Handbook, Things I Wish My Vet Had Told Me, 2024
[2] Handbook on Field Veterinary Surgery, Ch19: Ovariohysterectomy in Canines and Felines, 2023
[3] The Cat, Clinical Medicine and Management, 2nd Edition, 2022