犬の分離不安は、飼い主さんと離れる際に極度の恐怖やストレス反応を示す行動障害です。主な症状から診断・治療、家庭でのケア方法までをひと目で把握できるようにまとめました。


すぐに動物病院へ連れて行く必要がある場合
以下のいずれかに該当する場合は、直ちに獣医師または動物行動専門医に連絡してください。 • 脱出を試みる際に、足や口の周りに出血や怪我が生じた場合 • 1日以上、食事や水分を一切拒否している場合 • 同一の場所をぐるぐると歩き回ったり、自傷行為(しっぽや足を過度に舐める)が見られる場合 • 帰宅後も数時間経っても落ち着かない場合


品種別の注意点と再発予防
特定の犬種や性別が分離不安に特にかかりやすいという確かな根拠はまだありません。飼い主との絆が強い犬でも、必ずしも分離不安になるわけではなく、同じ環境下でも個体によって症状の現れ方は異なります。また、症状が改善した後も、引っ越しや入院など大きな環境の変化が生じると、再び症状が現れる可能性があります。そのため、行動修正は「完治」するというより、継続的な「維持管理」という捉え方が適切です。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Hammerle M. et al., Veterinary Guide to Preventing Behavior Problems in Dogs and Cats, AVSAB, 2022
[2] Döring D. et al., Introduction to Animal Behavior and Veterinary Behavioral Medicine, Wiley-Blackwell, 2022
[3] Mazur J.E., Learning and Behavior, 8th ed., Psychology Press, 2016