犬の肛門周囲腺腫瘍は、肛門周囲の腺細胞から発生する良性または悪性の腫瘍で、主に中年以上のオスの犬に多く見られます。早期発見と適切な治療が重要です。



直ちに動物病院を受診が必要な場合
肛門周囲からの出血、腫瘍の急激な増大、排便時の激しい痛みが見られる場合は、すぐに動物病院を受診してください。悪性腫瘍の可能性が高く、早期治療が命を救うことがあります。



手術後の再発予防と品種ごとの注意点
肛門周囲腺腫瘍は、高齢のオス犬、特に去勢していないオス犬でより頻繁に発生します。一方、この腫瘍に対する明確な品種の傾向は確立されていないため、特定の品種よりも性別、年齢、去勢の有無に注意を払うことが重要です。手術や去勢後も定期的な検診で再発の有無を確認し、早期発見に努めることが再発管理の鍵となります。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
| 項目 | 良性腫瘍 | 悪性腫瘍 |
|---|---|---|
| 成長速度 | ゆっくり | 速い |
| 浸潤・転移 | なし | 近くの組織への浸潤およびリンパ節・肺・肝臓などへの転移の可能性あり |
| 再発の可能性 | 低い | 高い |
| 治療方法 | 外科的切除または去勢 | 手術および放射線など追加治療を検討、転移の確認が必要 |
組織検査(病理検査)によって正確に区別する必要があります。悪性(腺癌)の可能性は低いですが、早期の対処が重要です。
シェア
[1] Veterinary Surgical Oncology, 2nd Ed. W.B. Saunders, 2002.
[2] Plumb's Veterinary Drug Handbook, 9th Ed. Wiley-Blackwell, 2021.
[3] Textbook of Veterinary Internal Medicine, 8th Ed. Elsevier, 2017.