犬の肝硬変末期に現れる腹水、黄疸、肝性脳症などの主要な症状と、ご家庭でできるホスピスケアの方法、病院へ搬送する基準を、保護者の視点に合わせ整理しました。


このような兆候が見られた場合は、24時間以内に動物病院へお越しください。
次のような兆候が見られた場合は、ホスピスケアの段階であっても応急処置が必要な状況です。発作が5分以上続くか、1日に2回以上繰り返す場合、意識が急にぼんやりして呼びかけても反応が弱い場合、黒いタールのような便や吐血が見られる場合、呼吸が苦しくなり歯茎が青白くなっている場合、あるいは腹水が急激にたまって呼吸を圧迫している場合は、すぐに夜間救急病院へ連れて行ってください。ホスピスケアだからといって、無理に自宅で我慢し続ける必要はありません。痛みや不快感を和らげるための処置がある場合は、それを受けることが適切です。
| 項目 | 初期の慢性肝炎 | 代償性肝硬変 | 非代償性(末期)肝硬変 |
|---|---|---|---|
| 主な症状 | 症状はほとんどなし | 断続的な食欲低下・体重減少 | 腹水・黄疸・肝性脳症 |
| 治療の目標 | 原因の除去・進行の抑制 | 機能の維持・合併症の予防 | 快適さ・生活の質の維持 |
| 食事 | 一般療法食 | 肝臓用療法食 | たんぱく質調整・少量頻回 |
| 動物病院への受診 | 3〜6か月ごと | 1〜2か月ごと | 必要に応じて随時+救急 |
病期の区分は臨床症状と検査数値を総合して獣医師が判断します

人間の薬、おやつ、民間療法は絶対に禁止です。
末期の肝硬変の犬の肝臓は、通常であれば無害な成分さえも解毒できなくなります。人間用の鎮痛剤(タイレノール、イブプロフェン)、人間用の栄養補助食品、インターネットで「肝臓に良い」と見かけた漢方薬や民間療法は、肝性脳症や出血を引き起こし、最期の時間をより苦しくしてしまう可能性があります。玉ねぎ、ニンニク、キシリトールが含まれたおやつ、アルコールを含む口腔洗浄剤、飼い主が独断で中止したり増やしたりした薬物も危険です。新しい栄養補助食品を一つ与えるだけでも、必ずかかりつけの獣医師に事前に確認する習慣を守ってください。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Notes on Canine Internal Medicine, 4th Edition — Chronic Hepatitis and Cirrhosis
[2] Clinical Medicine of the Dog and Cat, 4th Edition — Hepatobiliary Diseases
[3] Small Animal Critical Care Medicine, 3rd Edition — Chapter 113 Hepatic Failure