犬のIRIS病期分類は、慢性腎臓病の進行度を評価するための基準であり、早期発見と個別に合わせた管理が重要です。病期ごとの特徴と対処法をまとめました。



すぐに動物病院を受診が必要な症状
犬に激しい嘔吐、元気のなさ、脱水症状、食欲不振が見られる場合や、状態が急激に悪化した場合は、すぐに動物病院へ連れて行ってください。これは腎機能が急激に悪化しているサインである可能性があります。進行した病期では、重度の尿毒症と脱水により生命が脅かされることもあるため、迅速な治療が不可欠です。遅れるほど回復の可能性が低くなるため、早めに診察を受けることが重要です。



品種別の注意点と再発予防
一部の犬種は、遺伝的・先天性の要因により慢性腎臓病にかかりやすい傾向があります。高齢の犬には必ず定期的な健康診断を受けてください。慢性腎臓病は進行性の疾患であることが多いため、診断後も継続的な管理を続けることで、病気の進行を遅らせるのに役立ちます。獣医師と協力して長期的な管理計画を立てることが重要です。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
| 項目 | クレアチニン値 | タンパク尿 | 主な症状 | 主な管理ポイント |
|---|---|---|---|---|
| ステージ1 | 正常範囲(<1.4 mg/dL) | タンパク尿の有無で細分類 | 症状なし | 定期検診、食事管理 |
| ステージ2 | わずかに上昇(1.4〜2.8 mg/dL) | タンパク尿の有無で細分類 | 多くは症状なし | 食事管理、水分管理 |
| ステージ3 | 中程度に上昇(2.9〜5.0 mg/dL) | タンパク尿の有無で細分類 | 食欲低下、脱水 | 食事管理、薬物治療 |
| ステージ4 | 高値(>5.0 mg/dL) | タンパク尿の有無で細分類 | 無気力、脱水、体重減少 | 薬物治療、水分・栄養補給 |
IRIS犬の慢性腎臓病はステージ1〜4に分類され、ステージごとの管理戦略は獣医師と相談の上で決定してください。
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[1] IRIS Chronic Kidney Disease Guidelines, International Renal Interest Society, 2023
[2] Feldman, B.F., Nelson, R.W. (2022). Textbook of Veterinary Internal Medicine, 9th ed. Elsevier.
[3] Kirk, C.W., et al. (2021). Chronic Kidney Disease in Dogs: Diagnosis and Management. Journal of Veterinary Internal Medicine, 35(4), 1234–1245.