犬の去勢・卵巣摘出術後の尿失禁は、ホルモン変化による尿道の平滑筋の弱化によって引き起こされるよくある問題です。正確な診断と適切な管理により、ほとんどの場合で改善が見られます。



直ちに動物病院を受診が必要な場合
犬が尿を全く我慢できない場合や、排尿時に痛みを示す場合は、すぐに動物病院を受診してください。これは尿路感染症や尿道閉塞などの緊急事態である可能性があります。特に去勢手術後1ヶ月以内に症状が悪化している場合は、必ず検査を受ける必要があります。



再発の予防と品種別の注意点
去勢・避妊手術後の尿失禁は、特定の犬種でより多く見られます。特にアイリッシュ(レッド)セッターではリスクが高く、ラブラドールやゴールデン・レトリバー、スパニエルのような大型犬でも頻繁にみられる傾向があります。また、初発情を迎える前の幼少期に手術を行った場合、リスクが高まる可能性があります。薬物治療中は、急に中止せず必ず獣医師と相談してください。再発を防ぐためには、定期的な健康チェックと体重管理が不可欠です。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
シェア
[1] The Dog Care Handbook, Things I Wish My Vet Had Told Me, 2024
[2] Handbook on Field Veterinary Surgery, Ch19: Ovariohysterectomy in Canines and Felines, 2023
[3] The Cat, Clinical Medicine and Management, 2nd Edition, 2022