犬の鞭虫感染症は、腸内に寄生して下痢、体重減少、貧血を引き起こす寄生虫疾患です。正確な診断と継続的な治療が必要です。



すぐに動物病院を受診が必要な症状
犬に持続的な下痢、体重減少、倦怠感、唇の蒼白化などの症状が見られる場合は、直ちに動物病院を受診してください。特に排便時に血液が混じっている場合や、1日3回以上下痢を繰り返す場合は、緊急の診察が必要です。これらの症状は、貧血や重篤な腸管損傷の兆候である可能性があります。



再発を防ぐための注意点
鞭虫感染症は、治療後も再発するリスクがあります。そのため、治療後にも定期的に糞便検査を行い、庭や生活空間を常に清潔に保つことが大切です。特に他の犬との接触が多い場合は、感染の拡大を防ぐために排泄物はすぐに処理し、犬のおもちゃや食器は別々に管理するのがおすすめです。なお、犬の鞭虫(Trichuris vulpis)は人の鞭虫(Trichuris trichiura)とは異なる種であり、一般的に宿主特異性が高いため人に感染することは稀ですが、それでも排泄物の処理後は手洗いなどの基本的な衛生対策をしっかりと守ることが望ましいです。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Veterinary Parasitology, 5th Edition. Wiley-Blackwell, 2023.
[2] Plumb's Veterinary Drug Handbook, 9th Edition. Wiley-Blackwell, 2022.
[3] American Veterinary Medical Association (AVMA). Canine Parasite Control Guidelines. 2021.