犬の尿pH値は、尿路の健康状態を判断する上で重要な指標です。異常が生じると結石や感染症のリスクが高まるため、定期的な管理が必要です。



すぐに病院を受診する必要がある緊急のサイン
犬が全く尿を排泄できない場合や、排尿時に激しい痛みを示す場合は、尿路閉塞の可能性があります。これは命に関わる緊急事態ですので、直ちに動物病院へお越しください。特にオスの犬は尿道が細く長い構造であるため、結石などによる閉塞のリスクがより高くなります。膀胱が完全に詰まって尿が出なくなると、腎臓の後ろ側に老廃物が蓄積する腎後性尿毒症を引き起こすことがあり、その際に嘔吐や食欲不振、元気の低下などの症状が併発している場合は、直ちに処置が必要となる場合があります。迅速な対応が、治療の成功率を高める鍵となります。



再発の予防と品種別の注意点
尿路結石は、犬に頻繁にみられる下部尿路疾患の一つです。特定の品種が尿路結石に対してより脆弱であると考えられることもありますが、提示された根拠のみでどの品種が特に危険であるかを断定するのは困難です。そのため、品種に関係なく、定期的な健康診断と獣医師が推奨する個別に合わせた食事管理が役立ちます。十分な水分摂取は尿を薄め、結石予防に有益であることが知られていますので、水をよく飲めるようサポートしつつ、具体的な量は獣医師の指示に従って適切に調整することが重要です。再発を防ぐためには、治療後も定期的に尿検査を実施し、食事の変化を記録してください。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Plumb, D.C. (2023). Plumb's Veterinary Drug Handbook, 10th Edition. Wiley-Blackwell.
[2] Liu, J. et al. (2021). Urinary pH and Crystal Formation in Canine Urine: A Prospective Study. Journal of Veterinary Internal Medicine, 35(4), 1789–1797.
[3] American College of Veterinary Internal Medicine (ACVIM). (2022). Consensus Guidelines on Canine Urinary Tract Health. ACVIM Press.