マルチーズは、膝蓋骨脱臼が最も多い小型犬の品種の一つです。1期から4期までの段階別の症状とケア方法、手術の基準までを一度にまとめました。


| 項目 | 1期 | 2期 | 3期 | 4期 |
|---|---|---|---|---|
| 代表的な症状 | 無症状 | 時々スキップ歩行 | 頻繁な脱臼・O字歩行 | 常時脱臼・脚の変形 |
| 痛みの有無 | ほとんどなし | たいてい痛みのない間欠的な跛行 | ある場合がある | ある場合がある |
| 基本的な管理 | 体重・筋肉の管理 | 滑り止め・運動の調節 | 活動制限・獣医師への相談 | 直ちに獣医師へ相談 |
| 手術の推奨 | ほとんど不要 | 痛み・反復時に検討 | 積極的に検討 | 強く推奨 |
実際の判断は、レントゲン検査と歩行評価を総合して獣医師が決定します。
このような兆候が見られた場合は、すぐに動物病院へお越しください。
後ろ足を浮かせて地面につけなかったり、座った状態から立ち上がる際に悲鳴を上げたり、両脚が同時に弱っているように見える場合は、膝蓋骨脱臼が3〜4期に進行しているか、他の関節疾患を併発している可能性があります。特にマルチーズでは、膝蓋骨脱臼に前十字靭帯断裂が合併することがあり、膝蓋骨脱臼の患者の15〜20%で最終的に前十字靭帯断裂が生じるという報告もあります。突然の跛行が見られた場合は、できるだけ早く整形外科の診察を受けることが重要です。

マルチーズの飼い主さんが特に注意すべき点
マルチーズは膝蓋骨脱臼のほか、レグ・カルベ・パーテス病(大腿骨頭壊死)や気管狭窄など、小型犬特有の疾患を併発する可能性があります。後ろ足の一肢跛行が持続する場合は、膝蓋骨だけでなく股関節の撮影も必ず併せて行ってください。若齢のマルチーズで片方の後ろ足だけが継続的に跛行している場合は、パーテス病の可能性を除外してはいけません。

タイのコンケン大学で獣医学を専攻した獣医師で、米国ノースカロライナ州立大学のIVSAプログラムを修了しました。動物病院での臨床経験をもとにペットヘルスケア分野で活動しており、飼い主と獣医師をつなぐデジタル診療環境の構築に取り組んでいます。
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[1] Textbook of Veterinary Orthopaedic Surgery, Chapter 11: Patellar Luxation
[2] Clinical Medicine of the Dog and Cat, 4th Ed — Patellar Luxation Pathophysiology
[3] 100 Top Consultations in Small Animal General Practice, Ch.45